ウクライナ人・サワヤン兄弟、ゲーム生配信で募った支援金 集まった360万円に思うこと
ウクライナ出身の兄弟・サワさん(26)とヤンさん(20)はゲーム配信やドッキリ企画などで人気を集めるYouTuberだ。3つのチャンネルを持つが、中でもゲーム実況を配信する「サワヤンゲームズ」の登録者数は119万人を超える。そんな人気YouTuber兄弟が今、動画を通して母国のためにできることはないかと必死に模索し続けている。自分たちに何ができるのか――。2人は葛藤しながらも、今できることに全力で挑んでいる。
約2万人が同時視聴「街中で考えたらすごい大規模なデモ」
ウクライナ出身の兄弟・サワさん(26)とヤンさん(20)はゲーム配信やドッキリ企画などで人気を集めるYouTuberだ。3つのチャンネルを持つが、中でもゲーム実況を配信する「サワヤンゲームズ」の登録者数は119万人を超える。そんな人気YouTuber兄弟が今、動画を通して母国のためにできることはないかと必死に模索し続けている。自分たちに何ができるのか――。2人は葛藤しながらも、今できることに全力で挑んでいる。(取材・文=中村彰洋)
兄のサワさんは、ウクライナで生まれ育ち、父親の仕事の関係で4歳で来日。弟のヤンさんは日本で生まれ、現在まで過ごしてきたウクライナ人兄弟だ。現在は父親や叔父家族がウクライナで生活をしており、連絡を毎日取り合うことで現地の生の声を肌で感じている。
2人が母国のリアルを発信するために取った方法が、ゲーム配信をしながら情報発信することだった。
「ゲーム実況を見ている層ってどういう人なんだろうと考えたときにやっぱり若者が多い。そうなったときに戦争のニュースなどにをあまり見ない人もいるかなと考えたんです。そこで、ゲームを通して戦争の話題に触れてみようというところから始まりました」
5日にはYouTube生配信を行い、スーパーチャット(スパチャ)で支援金を募った。約3時間の生配信で集まった金額は約360万円。そして7日には、在日ウクライナ大使館の寄付口座に振り込んだことも報告した。
「生配信をやること、ゲームをしながらお金を募るっていうのはどうなんだろう? って不安はありました。でも、“とりあえずやってみよう精神”でいざ挑戦したら、多額の支援金が集まったことももちろんうれしいんですけど、それよりも生配信を通して、約2万人以上の人が同時にゲームを見ながら、平和を訴えてくれたんです。その数を街中で思い浮かべたらすごい大規模なデモになると思うんです。
1つの生配信を通してみんなが1つになって同じことを訴えることができるっていうのはすごい素晴らしいことだなと思うと同時に、一体感を感じました。配信を見ていた視聴者の方も同じようなことを思っていただけたと思います。今後も別の形であってもこういう活動を続けていきたいなと思いましたね」