【カムカムエヴリバディ】ひなた破局 NHK「五十嵐がひどい男に見えるのは避けたい」
女優・川栄李奈が3代目ヒロインのひなたを演じるNHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜、午前8時)の第89回が3月8日に放送され、結婚間近かとも思われていたひなたと時代劇の大部屋俳優・五十嵐文四郎(本郷奏多)の突然の別れが描かれた。何年たっても大部屋俳優のままの五十嵐がひなたに「もう傷つけたくない」と一方的に別れを告げた。これまで幸せそうだった2人の切ない急展開。突然の破局の流れに「なぜ」と思った視聴者も少なくないだろう。演出の松岡一史氏に撮影時の思いや心掛けたことを取材した。
結婚が近いと思われたひなたに突然の悲しみ NHKに撮影時の思いを取材
女優・川栄李奈が3代目ヒロインのひなたを演じるNHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜、午前8時)の第89回が3月8日に放送され、結婚間近かとも思われていたひなたと時代劇の大部屋俳優・五十嵐文四郎(本郷奏多)の突然の別れが描かれた。何年たっても大部屋俳優のままの五十嵐がひなたに「もう傷つけたくない」と一方的に別れを告げた。これまで幸せそうだった2人の切ない急展開。突然の破局の流れに「なぜ」と思った視聴者も少なくないだろう。演出の松岡一史氏に撮影時の思いや心掛けたことを取材した。
「このドラマならではの展開の早さに驚いた人が多く、視聴者の方も困惑するのではと感じながら撮っていました」
3世代のヒロインを描く100年の物語。初代ヒロインの安子は稔と、2代目のるいは錠一郎と愛を育んできた。安子と稔は戦争で非業の別れとなったが結婚した。るいと錠一郎も夫婦に。これまでの流れから3代目のひなたも愛を成就させるかと思われたのだが。
「私自身も思い返してみると人生には、目標のために何歳までにここまでいきたいとか、タイムリミットを自分で決めてしまうとか区切りをつけることがあると思います。時限爆弾を抱えながら人生が進むことはよくあると思います。そういうところに皆さんにシンパシーというか寄り添って見ていただけるようになればと思いました」
ひなたの涙は当然だが、好きな人との分かれを決意した五十嵐の悲しみ、つらさも伝わってきた。
「ひなたが非常につらい別れ方をしてしまったというだけでは終わらせたくないと心掛けていました。互いに独りよがりの部分も抱えながらも自分の目標、生き方に誠実に向き合った結果、別かれを選ぶ形になったということにしようと思っていました。気を付けたのは、字面と出来事だけでだと五十嵐がひどい男に見えてしまうことは避けたいと心掛けてやっていました」
物語がジェットコースターのように急展開する作品。ほのぼのとした穏やかな幸せから一気に悲しみに沈んだが、順番でいえば次は再び温かな幸せが訪れるはず。