俳優の坂口健太郎が5日、都内で行われた主演映画「余命10年」公開記念舞台あいさつに登壇。坂口とともに主演を務めた小松菜奈をはじめ、山田裕貴、奈緒、藤井道人監督も登場した。

　冒頭で坂口は「長い時間をかけてゆっくりゆっくり丁寧に作り上げてきた作品、皆さんの手に届けられる。そして、この作品がちょっとずつ大きくなっていくんだなっていうのを考えると、すごく光栄に思うし、とても感慨深いなと思います」と公開を迎え安堵（あんど）の様子だった。

　本作は、SNSを中心に反響が広がり続けている小坂流加のベストセラー小説を映画化。20歳で不治の病にかかり、もう恋はしないと心に決めた茉莉（小松）と生きることに迷いながらも茉莉と出会い、恋に落ちていく和人（坂口）が織りなす感動作。

　茉莉を演じた小松について、坂口は「カメラが回ってないときとかは、いろんな話をしたりするんですけど、カメラが回ると茉莉の感情をむき出しでちゃんと生きてる感じというか。隣で1年間一緒に撮影をしましたけど、言葉にできない美しいものがありましたね」と称賛した。

　また、フォトセッション後にサプライズで原作者の小坂さんの家族から届いた手紙を司会者が代読。坂口は驚いた様子を見せ、「和人として背中にそっと手を置いてあげたくなるぐらい本当にむき出しで生き抜いたというか。僕はその瞬間に立ち会えて本当に幸せだなと思った。こうやって皆さんの前に立ててるのが本当に良かったなと思います」と感慨深い様子で語った。