歌舞伎町No.1キャバ嬢が語るSNSと整形中毒の共通点 「整形もSNSもバランスが大事」
元歌舞伎町No.1キャバクラ嬢で実業家の愛沢えみりさんが、ユニークな視点で炎上しないSNSの使い方を呼びかけている。「内輪ノリや過激なものほど受け入れられやすい」と、SNSとキャバクラの共通点を挙げながら、どうすれば、ネット上での炎上を未然に防ぐことができるのか持論を展開。著書「SNS時代の幸福論 ヘルタースケルターにならないための生き方」(2月2日発売、KADOKAWA)を上梓した愛沢さんに、SNSとの付き合い方を聞いた。
2月に「SNS時代の幸福論 ヘルタースケルターにならないための生き方」を上梓
元歌舞伎町No.1キャバクラ嬢で実業家の愛沢えみりさんが、ユニークな視点で炎上しないSNSの使い方を呼びかけている。「内輪ノリや過激なものほど受け入れられやすい」と、SNSとキャバクラの共通点を挙げながら、どうすれば、ネット上での炎上を未然に防ぐことができるのか持論を展開。著書「SNS時代の幸福論 ヘルタースケルターにならないための生き方」(2月2日発売、KADOKAWA)を上梓した愛沢さんに、SNSとの付き合い方を聞いた。
――執筆のきっかけは。
「コロナで家にいる時間が増えて、YouTubeとか配信を始める人が増えましたよね。SNSでの炎上も増えて、それを見てるうちに、炎上する人に共通点があるなと気づいたんです。そして、私もキャバ嬢時代はそうだったなと。自分自身の経験から、キャバクラと炎上するSNSの共通点、炎上しないSNSの使い方を発信できたらなというのが本を書き始めた理由です」
――キャバクラと炎上するSNSの共通点とは。
「キャバで有名になる子って、実は真面目な子よりも、何時間も遅刻してきたり、わがままなことやお客さんの悪口を言ったり、そういう常識のない子の方がウケるし、印象に残ってかわいがられるんです。普通の仕事だと信用をなくすようなことでも、刺激を求めに来るお酒の席ではぶっちゃけたものが受け入れられやすい。いわゆる仲間内のノリというか、内輪ネタでどんどん過激になってくる。YouTubeなどでのSNS炎上も一緒。仲間内では盛り上がっていたのが、一歩外に出たら常識とかけ離れてたっていうことがよくあります」
――仲間内で許されていたのノリが、有名になることで炎上につながると。
「そうですね。むしろ有名かどうかも関係なくなりつつあると思います。誰でも発信できるようになったことで芸能人と一般人の区別がなくなってきていて、知名度がない人でもふとしたタイミングで拡散されて炎上することもある。SNSは狭く閉じられている面と、世界中に開かれている面の両面がある。芸能人なら事務所が教えてくれることもあるけど、一般人はなかなかそこに気づかない。公的な立場から言っても問題がないか、載せる前に常に振り返る必要があると思います」
――キャバクラ嬢だったご自身がそこに気づいたきっかけは。
「私は起業したことが大きかったですね。会社を始めた最初の頃はキャバ時代の(奔放な)やり方でやっていて、スタッフが何人も辞めちゃって。あるとき、このやり方がダメなんだ、私が変わらないといけないと気づきました。社長という立場になってからは、発言も人の何倍も気をつけるようになりました。ただ、キャバクラと一緒で真面目すぎてもつまらなくなる。そこはバランスだと思いますね」
――副題の「ヘルタースケルター」(整形中毒)とは。
「美容整形をして外見を変えたことで成功を掴んだものの、人間としての中身が成長していなかったため、ライバル出現の恐怖や整形が劣化していくストレスによって人生が破滅してく女の子の話で、映画にもなった岡崎京子さんの漫画から取りました。人からどう見られたいかという承認欲求の部分で、整形にもSNSと共通点があるなと思って。私自身、美容クリニックのプロデュースもしていますし、キャバ嬢時代は整形をして売り上げが伸びたのも事実。整形もSNSもバランスが大事だと伝えたいですね」
――あらためて、どんな読者層に読んでほしいか。
「女性はもちろん、男性にも、この時代を生きるすべての人に読んでほしいです。キャバ嬢をしていれば分かりますが、男性にも男性なりの、人からどう見られたいかという承認欲求がある。SNSに振り回されることなく、自分で自分をセルフプロデュースすることが大事だと思います」
□愛沢えみり(あいざわ・えみり)1988年9月1日、神奈川県出身。2011年、歌舞伎町No.1キャバクラ嬢として、雑誌「小悪魔ageha」の専属モデルとなる。19年、引退イベントを行いキャバ嬢を卒業。現在はファッションブランド「EmiriaWiz」や美容クリニックのプロデュースなど、幅広く活動を行っている。株式会社voyage代表取締役社長。