那須川天心は「友達がいなかった」 才能見出したRISE代表が明かす劇画のような物語
4月2日に東京・国立代々木競技場 第一体育館で開催される「Cygames presents RISE ELDORADO 2022~Tenshin Nasukawa RISE Final Match」。同大会にて行われる、那須川天心のRISEラストマッチの相手が風音に決まった。いわゆる同門対決になる。そこで中学生時代から天心と関わり、その才能を見出したRISEの伊藤隆代表を直撃。最近の格闘技界の話題をはじめ、いかに天心が成り上がったのかを聞いてみた。全2回の前編。
RISE伊藤隆代表を直撃インタビュー前編
4月2日に東京・国立代々木競技場 第一体育館で開催される「Cygames presents RISE ELDORADO 2022~Tenshin Nasukawa RISE Final Match」。同大会にて行われる、那須川天心のRISEラストマッチの相手が風音に決まった。いわゆる同門対決になる。そこで中学生時代から天心と関わり、その才能を見出したRISEの伊藤隆代表を直撃。最近の格闘技界の話題をはじめ、いかに天心が成り上がったのかを聞いてみた。全2回の前編。(取材・文=“Show”大谷泰顕)
「RISEを背負う選手になれ」
「キックボクシングを背負う選手になれ」
「格闘技=那須川天心になれ」
2014年に天心がデビュー戦を行って以来、ことあるごとに伊藤代表が天心に投げかけてきた言葉だ。この言葉を改めて、RISEラストマッチの会見上で伊藤代表が発すると、隣にいた天心のうなずく姿が確認できた。その光景を目にした時、おぼろげながらではあるものの、両者の築き上げてきた関係性の大きさを認識することができた気がした。
そんな両者の関係の上に、RISEラストマッチは成り立っている。
天心の相手は風音。しかも風音のセコンドには、今までずっと天心のセコンドに付いていた、天心の父・那須川弘幸会長が付くという。
「自分のなかのテーマとしては、父親を超えようかなっていうのがあって。もちろん、今まで一緒につくりあげてきているし、今も一緒に練習しているし、やっているんですけど、俺を超える選手を見てみたいし、体験したいっていうのがあったので。すぐにやるって答えましたし、サポートも相手サイドに付けて、そこは付いてもらおうかと思っています」
会見上、天心はそう話していたが、伊藤代表は「親父を超えるか、まだまだだと親父は言うか。そういう構図にも見えますよね」と話した。
天心いわく、「なかなかないですけど、大舞台での親子ゲンカですね」。
そもそも天心VS風音を提案したのは、昨秋にあった「Cygames presents RISE WORLD SERIES 2021 YOKOHAMA」(9月23日、ぴあアリーナMM)での「-53キロトーナメント」に優勝した風音が、天心への対戦表明を行ったことに起因する。