【カムカムエヴリバディ】徳重聡、サプライズ出演で破天荒将軍 パロディー的題名の背景

俳優・徳重聡が2月17日に放送されたNHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜、午前8時)の第76回にサプライズ出演した。演じたのは劇中に登場する時代劇「破天荒将軍」の主人公である破天荒将軍。時代劇の衣装に身を包み、見事な殺陣を披露して最後は見得を切った。制作統括の堀之内礼二郎氏と演出の橋爪紳一朗氏に徳重の起用理由や演出の様子を取材した。

徳重聡【写真:Getty Images】
徳重聡【写真:Getty Images】

人気時代劇を思わせるタイトル 劇中の掲示物に「金太郎侍」「江戸を蹴る」も

 俳優・徳重聡が2月17日に放送されたNHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜、午前8時)の第76回にサプライズ出演した。演じたのは劇中に登場する時代劇「破天荒将軍」の主人公である破天荒将軍。時代劇の衣装に身を包み、見事な殺陣を披露して最後は見得を切った。制作統括の堀之内礼二郎氏と演出の橋爪紳一朗氏に徳重の起用理由や演出の様子を取材した。

 堀之内氏は「当日、見ていただいてびっくりしていただこうかなという思いでした」と徳重の出演がサプライズだったことを明かした。さらに「破天荒らしさが必要でした。徳重さんは背も高くて体が大きく、浅黒くて、普通の時代劇のスターと違い武骨な感じもあり、破天荒な印象でした。殺陣やアクションが映えることも大きな魅力でした」と起用理由を説明した。

 これまでの放送では映画村の施設内に張ってあった香盤表などに撮影中の時代劇のタイトルが記してあった。人気時代劇「桃太郎侍」「江戸を斬る」を思わせる「金太郎侍」「江戸を蹴る」。細かい部分にまで気を遣った人気時代劇のタイトルを意識したパロディーに、気付いた視聴者はくすっと笑えたはず。

 堀之内氏は劇中に登場した時代劇のタイトルについて「撮影所の設定なので、いろんなポスターを張らないといけません。ダミーでいくつか作らないといけないとき、脚本で指定があったのは『破天荒将軍』。そのほかは現場のスタッフが遊び心を働かせて生み出していったもの」と説明した。

 現場での演出はどういう状況だったのか。

 橋爪氏は「破天荒将軍を徳重さんにやっていただけることになってどんどんキャラクターが決まっていきました。もともと破天荒将軍はこういうもの、だから徳重さんでいこうという流れではなく、徳重さんにやっていただけることになって、藤本さんも含め、スタッフと徳重さんとみんなで一緒に作り上げていきました」と説明した。「暴れん坊将軍」をオマージュしているように思われるが、「寄せていくのではなく、あくまでも『カムカムエヴリバディ』の世界で受け入れられているキャラクターの一つとして破天荒将軍が出来上がっていったということです」と説明した。

 徳重は敵を倒した後、最後は「世を治めんがため天荒を破る。人呼んで破天荒将軍」と言い、見得を切った。その後は少し沈黙の時間が続いたようにも感じるが、橋爪氏は「のりしろ部分と言いますか、撮影では通例としてあるので、中を知っている我々にはリアル。撮影の雰囲気も含めて楽しんでいただければ」と実際の撮影現場のリアルさを表現した結果であるとした。

次のページへ (2/2) 【動画】“破天荒将軍”徳重聡の決めポーズ
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