私立中入試2次募集が本格化 東京女子学園は新校舎&校内予備校をPR、校長は慶大学部長を歴任
1月から始まった私立中学受験のピークが過ぎ2次募集が本格化してきた。不本意な結果やコロナによる受験欠席などの理由で2次募集にチャレンジする受験生もいることだろう。実際に2次募集を行う私立中学は意外に多いため生徒や保護者の選択肢も広がる。
入試の1次募集では「スマホ持ち込みOK入試」でICT探求力を試す
1月から始まった私立中学受験のピークが過ぎ2次募集が本格化してきた。不本意な結果やコロナによる受験欠席などの理由で2次募集にチャレンジする受験生もいることだろう。実際に2次募集を行う私立中学は意外に多いため生徒や保護者の選択肢も広がる。
東京女子学園中学校(東京・芝)は複数回にわたって2次募集の入試日程を組み今後は23日午前に実施する。同校では「新型コロナウイルス感染症等の影響で入学試験を受験できなかった、勉強の成果をもう1度発揮できるチャンスがほしいなど、他校の合否結果にかかわらず、納得した入学校選定のために、2次募集を準備しております」と説明。試験は「国語・算数・英語」から1科目選択の試験に加え、面接(受験生・保護者合同)を実施する、としている。
同校は2月1日から5日にかけて計5回の入試(午前午後、募集人員計60人)をすでに実施しており合格発表も終わっている。ユニークなのは「スマホ持ち込みOK入試」があること。例えば2月1日午後に行われた第2回入試の試験科目は3通りあり、(1)国語、算数、英語、ICT探求(スマホ持ち込みOK入試)より1科を選択。受験生と保護者合同の面接(2)国語と算数の2科(3)適性検査型(データサイエンス)に分かれている。
スマホといえば、大学入学共通テストの受験生が世界史の試験中に問題を外部に流出させた事件が記憶に新しいが、一体どのような試験なのか。ホームページ上に公開されている21年実施の過去問題によると、1問目はコクヨの「中高生の学びに関する実態調査レポート」のデータを参考にして「中学生になったらどのように勉強しますか。今までの勉強のしかたをふりかえって、これまでと比較しながら、その理由について説明してください」とあった。問題文の下には同レポートのアドレスとQRコードが表示されており、受験生はスマホでそれを読み取って答える仕組みだ。
2問目は「シュークリームは、沖縄と北海道で1日にどちらがより売れていると思いますか。どうしてそのように考えたかを、調べた情報を用いつつ、個数を予測し、数字と式も使って書きなさい」という設問で、情報収集力とデータ分析力を試した。3問目は観光地の駐車場に並ぶタクシーの写真があり、「このリンクにアクセスし、下記の写真について、Web上で解答しなさい」という設問。同じく出題文の下にアドレスとQRコードが表示されていた。
このようなスマホ持ち込みOK入試について同校は「インターネット上の情報を自分のスマホや学校貸与のタブレットなどを用いて検索し、その情報を組み合わせて自分の考えを表現する入試です。解答方法は、紙に自分の考えを文字や図・絵などで表現する大問もあれば、Google Formsなどを用いたCBT(Computer Based Testing)方式の問題もあります」と説明している。