TBSが「ドキュメンタリー映画祭 2022」開催 サリン事件、池袋母子死亡事故など全11作品

TBSは21日、オンライン会見を開き「ドキュメンタリー映画祭 2022」の開催について発表した。

TBSが「ドキュメンタリー映画祭 2022」開催【写真:(C)TBS】
TBSが「ドキュメンタリー映画祭 2022」開催【写真:(C)TBS】

放送されなかった取材映像を深く鋭く掘り起こし

 TBSは21日、オンライン会見を開き「ドキュメンタリー映画祭 2022」の開催について発表した。

 放送されなかった膨大な取材映像をさらに深く鋭く掘り起こしドキュメンタリー映画という手法で発信する試みで、昨年はコロナ、沖縄、福島、香港、中東、アフリカ、死刑制度などをテーマにした全22作品を上映した。なかでも豊島圭介監督による映画「三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実」のヒットが今回の映画祭開催をバックアップした。

 今年は報道局だけではなく幅広いジャンルのドキュメンタリー全11本をラインナップするなど“オールTBS”として取り組んでいる。映画「ムクウェゲ 『女性にとって世界最悪の場所』で闘う医師」はコンゴ民主共和国・東部ブガブで暮らす女性たちが鉱物資源の利権のために武装勢力から性暴力を受けている現状と被害女性たちを無償で治療してきた婦人科医、デニ・ムクウェゲの姿を追っている。同局の立山芽以子氏は現地でも取材をしており「被害女性と先生が助け合って生きている、その関係性が印象深くそこを描きたいと思いました。遠い国で起きている事件が日本とつながっているところを見てほしい」と語った。

 また、同「池袋母子死亡事故 『約束』から3年 (仮)」の守田哲監督は「事件、事故は時代を映す鏡。高齢ドライバーもそれを象徴する事故だと思って取材してきました。事故の民事裁判は続いていて生煮えの問題。どう切り込んでいくか非常に難しいが、被害者がかわいそう、ということだけではなく自分事として考えてほしい」とアピールした。

 テレビ局がドキュメンタリー映画祭を開催する理由について同局は「大きなスクリーンも魅力的だが、記者やディレクターには報道後に続編を出していきたいという気持ちもある。それをドキュメンタリー映画としてより深く丁寧に伝えることができる。幅広いジャンルの作品を一度に見ることができるのも映画祭の魅力だと思います」と話している。

 3月18日から24日まで7日間、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で開催。

※映画祭ラインアップ

1.「ムクウェゲ 『女性にとって世界最悪の場所』で闘う医師」 監督:立山 芽以子
2.「池袋母子死亡事故 「約束」から3年 (仮)」 監督:守田 哲
3.「永遠の総理候補・石破茂 嫌われた正論 (仮)」 監督:中島 哲平
4.「完黙 中村喜四郎~選挙無敗の男が負けた時 (仮)」 監督:武田 一顯※オンライン、松原 由昌
5.「ももいろクローバーZ ~アイドルの向こう側~ (仮)」 監督:酒井 祐輔
6.「ライブで歓声が聞こえる日 コロナ禍に抗う音楽業界 (仮)」 監督:川西 全
7.「戦争の狂気 戦場特派員が見た中東和平の現実 (仮)」 監督:須賀川 拓 ※オンライン
8.「難病と私~萌々花20歳 だから私は前を向く」 監督:山本 一雄
9.『日の丸 ~それは今なのかもしれない~(仮)』 監督:佐井 大紀
10.『地下鉄サリン被害者家族の25年 ~さっちゃん最後のメッセージ~(仮)』 監督:西村 匡史※オンライン、神保 圭作
11.『クライマー山野井泰史 ~垂直に魅せられた人生~(仮)』 監督:武石 浩明

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