「定年廃止」YKKグループ企業の社長が明かす 上司が部下に「さん」を付けて呼ぶ理由

アルミ建材メーカーYKK AP株式会社の堀秀充社長(64)が18日、YKKグループが今年度から実施している「定年制度廃止」について語った。同日、前千葉県知事のタレント森田健作(71)がパーソナリティーを務めるFM NACK5「森田健作 青春もぎたて、朝一番!」(毎週日曜、午前5時30分)の収録が都内で行われ、堀社長がゲスト出演。収録後、ENCOUNTの取材に応じた。

YKK AP株式会社の堀秀充社長とタレントの森田健作【写真:ENCOUNT編集部】
YKK AP株式会社の堀秀充社長とタレントの森田健作【写真:ENCOUNT編集部】

YKK AP株式会社・堀秀充社長が森田健作のラジオ番組で面白トーク

 アルミ建材メーカーYKK AP株式会社の堀秀充社長(64)が18日、YKKグループが今年度から実施している「定年制度廃止」について語った。同日、前千葉県知事のタレント森田健作(71)がパーソナリティーを務めるFM NACK5「森田健作 青春もぎたて、朝一番!」(毎週日曜、午前5時30分)の収録が都内で行われ、堀社長がゲスト出演。収録後、ENCOUNTの取材に応じた。(取材・文=柳田通斉)

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 YKKグループは昨年4月から、定年制度を廃止した。堀社長は、その理由を「かつては(多くの企業の)定年は55歳で60歳になって、65歳なってきています。それは寿命に合わせたもので、この時代になって必要なのかという基本的な疑問からです」。そして、「65歳を過ぎたら、そんなに地位に固執したり、昇格しようとする人間はいないんです。ただ、その世代が会社をやめてしまったら社会と隔絶されてしまうので、週に何度かでいいから会社とつながって、社会とつながっていけば、(気持ちも)豊かになる。そして、得意なことで力を発揮して、若い人たちを支えてくれればいいという考え方です」と説明した。

「老後不安」を抱える世代には、希望の持てる取り組みと言えそうだ。一方で、YKKグループでは女性の登用と管理職の平均年齢を下げることにも注力しているといい、かつての上司が部下になっていくケースも多くなるという。その状況を踏まえ、堀社長は「今の上司たちには、部下を呼び捨てにはせず、『さん』を付けるように呼び掛けています。将来、立場が逆転することにもなるので、今のうちに慣れていこうということです」と明かした。

 ユニークで親しみやすさのある堀社長は、収録でも森田を相手に面白トークを披露。北九州市に生まれ、慶大経済学部に進学するも、「マージャンばかりをしていました。今、テレビのマージャン番組を見て、『なるほど。ああいう風に打てば良かったのか』と思ったりします。もっと、マージャンも勉強してからやれば良かった」と実感を込め、森田に「何ですか。それ(笑)」と突っ込まれていた。

 卒業後、YKKに入社した理由は、「企業理念『善の巡環』にひかれたことが大きいです」と説明した。創業者・故吉田忠雄氏の「他人の利益を図らずして自らの繁栄はない」という考えをYKK2代目社長の吉田忠裕氏が明文化したもので、これを説明する際には、真顔で「誇りですし、次の世代に渡すときになっても、決して落としてはいけないバトンだと思います」と語った。

 堀社長の出演回は、今月23日と30日の放送。森田とは面識はあったものの、あらためて多くのことを語って、「どうしてそんなにお若いんでしょうか。化け物かと思いますよ」と感心しきりだった。

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