就職活動から始めた俳優の道 クールな戦隊ヒーローは“クセが強すぎる”がハマり役に
アロマンティック・アセクシュアルを描く「自分も知らなかったです」
アロマンティック・アセクシュアルについては「自分も知らなかったです。役的にも、最初は知らない設定で自分自身は相手に合わせるタイプ。こうじゃないといけないみたいなことは、あまり思わないんですね」。言ってみれば、こだわりがないのがこだわり。だからこそ、クセ強キャラ、犯罪者寸前の悪いキャラも違和感なくこなす。今まで演じた中で、最悪のキャラは何か。
「最近やった『お茶にごす。』の北沼ですかね。主人公のまークン(鈴木伸之)に結果ボコボコにされるんですけど、漫画部の超弱そうなやつの漫画をビリビリに破いて、投げ捨てる。ドラマ自体はコメディーなんで、面白いシーンがいっぱいあるんですけども、唯一笑えない、マジでやばい最悪の嫌なヤツでした。演じている自分も、コロナ自粛明けの最初の方の仕事だったので、ちょっと変なテンションで、爆発した感じでしたね」
2014年、モデルデビュー後、15年、「下町ロケット」で俳優としてのキャリアをスタート。俳優を仕事にしたいと決めたのはいつか。「漠然と興味はあったんです。明治大学2年のときに就職活動を始める時に、その方法が分からなかったので、オーディションを受けるべきだと思ったのが最初です。最初は、ミーハーな気持ちでしたね」。
キャリアを重ねる中、見えてきた部分はあるのか。「何事もそうですけども、続けることってすごく大事だなと。最初はエキストラから始めましたが、それがあったから、戦隊モノのレギュラーを頂けた。歴史ある番組だったので、責任感もありつつ、ワクワクしながら取り組んだし、何よりも単純に楽しかった。その後の仕事も、戦隊モノがあったから。僕らの仕事は一生、就活みたいもの。どれだけ売れたとしても、オーディションは受けるだろうと思っています」。
30日からはBS日テレの料理紀行番組「屋台メシ部、はじめました」もスタート。カレー大好きの濱が若手俳優とともに世界のソウルフードを実際に作り、食べる、というもの。「22年も、大小問わず、いろんな役もやらせていただきたいですが、お芝居以外の活動もちょっとずつ増えていきそうな感じがしていて、楽しみです。素の部分もお見せできるんじゃないかなと思っています」と抱負を語った。
□濱正悟(はま・しょうご)1994年8月22日、東京都出身。2015年、GirlsAward × avex『Boys Award Audition』特別賞を受賞しデビュー。18年「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」で演じたルパンブルー(宵町透真)役で注目を集め、その後ドラマ「コーヒー&バニラ」、「TOKYO MER~走る緊急救命室~」、映画「酔うと化け物になる父がつらい」、「ナポレオンと私」などに出演。22年は主演映画「お別れの歌」を含む6本の出演映画作品が公開待機中。180センチ。O型。
ヘア&メイク:佐々木麻里子
スタイリスト:徳永貴士(SOT)