アイドル人生を変えた優勝から1年 STU48池田裕楽に新たに芽生えた“歌い手の自覚”
オリジナルソロ曲「気にならない孤独」を「一生歌っていきたい」
池田は歌唱力No.1決定戦に限らず、STU48の公演やイベントでも、堂々とした振る舞いで、まるで機械のように正確な音程で歌い上げる。もっとも、当の本人は「歌の本格的な技術に関してはまだまだ勉強中です」と苦笑いする。
「『堂々としている』『貫禄がある』と言っていただけるんですが、心の中はもうバクバクで、なんなら一番緊張しているくらい(笑)。あまり表情に出ないタイプみたいです。カラオケのキーでこぶしとか、しゃくりとか、ビブラートが少しずつ分かるようになってきていて、『じゃあ、ここに入れてみよう!』と考えたりします。今まで以上に真剣に歌に取り組みたい――。歌唱力No.1決定戦をきっかけにいろんな場所で歌う機会をいただいて、歌に対する気持ちも変わってきたので、少し成長したかなと思います」
オリジナルソロ曲「気にならない孤独」も、歌い手としての池田の背中を押してくれている。
「Aメロの中に『だって僕はつまらない人間』というフレーズがあります。私は結構ネガティブで、自分に自信がなくて、応援してくださる方に素直にありがとうと言いたいけど、うまく言えない。私と似ていて、共感するところが多いです。そのあと、(歌詞の雰囲気が)明るくなって、誰かが手を差し伸べてくれる感じの部分は、ファンのみなさんが『いけちゃんなら行けるよ!』と励まして応援してくださるのと重なります。
今はまだ、この『気にならない孤独』を100%理解できているかというとそうは言えません。ただ、いろんな発想ができて深いと思いますし、どういう曲なんだろうと自分の中でストーリーを考えるのが楽しくて、ずっと意味を研究しています。この曲をいただいたからには一生歌っていきたいので、もっともっと極めていきたいです」
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自信がない自分と向き合い、「支えてくださる方に私の歌を届けたい」と決意