■村山彩希（AKB48）
・予選歌唱：「Good-bye days」（YUI for 雨音薫）／15位
・決勝大会進出：初
・決勝歌唱順：第1組3人目

黒沢「村山さんの高音は素晴らしい。声質やパンチ力は努力してもできないので、生まれ持って授かった“ギフト”ですよね。あとはAメロ、Bメロの組み立てをどれだけできるかが鍵。逆に言うと、（課題は）そこしかないです。第1回ならおそらく勝ち残れているでしょうが、今はもうサビだけできても勝ち残れない大会なんです。そこをクリアできれば、ファイナリストになる可能性は十分あると思います」

竹中「“シアターの女神”と呼ばれていて、ステージパフォーマンスが非常にすてきなメンバーです。彼女はこの大会をきっかけに、歌も意識が上がって引き出しが増えていったら、本当にすごいシアターの女神になると思います。村山さんが歌のレベルも高いことは意外と知られていなかったので、今回が新たなきっかけになってくれたらうれしいです」

■李始燕（NMB48）
・予選歌唱：「Good-bye days」（YUI for 雨音薫）／5位
・決勝大会進出：初
・決勝歌唱順：第1組4人目

黒沢「正直、李始燕さんにはびっくりしました」

竹中「収録で聞いて、『なんだこれ』と驚かされました」

黒沢「前回の池田（裕楽）さんに似たものを感じるというか、読めない部分があります。得意な曲がすごいことは分かりましたが、ほかの曲ならばどうか。一気に駆け上がっていく可能性も考えられます」

竹中「初出場ですけど、優勝を狙ってきている感じが伝わってきます」

黒沢「声は素晴らしい。矢作（萌夏）さんと似た声ですけど、第2回で優勝した矢作さんと比べて、現時点で完成度は高いので、決勝大会までにどれだけ仕上げてくるか。本当に末恐ろしい逸材ですね」

竹中「若い世代で言うと、今後、池田さんの良きライバルになる予感がします。NMB48のファンの方にとっても、李始燕さんの躍進は興味深い展開だと思います」

黒沢「名勝負があるかもしれないですね。楽しみです」

■矢野帆夏（STU48）
・予選歌唱：「変わらないもの」（奥華子）／4位
・決勝大会進出：4大会連続4回目（第2回は怪我で欠場）
・決勝歌唱順：第1組5人目（シード）

黒沢「わりとパンチのあるタイプの曲が好きなのかなと思っていたんですが、予選の印象は『こういう表現もできるんだ』と。これぞ安定感という感じで、すごく丁寧で、歌に対してちゃんと向き合っている熱意が伝わってきました。もちろん優勝したいと思いますが、歌が好きなんだろうなと感じて、共感する部分がありました」

竹中「矢野さんは第1回の頃は、歌が好きだし、いい声だけど、音楽的な使い方がまだ慣れていない印象がありました。第3回、そして『Nona Diamonds』の活動を経て、自分の歌の良さを曲に反映できる能力がパワーアップしている気がします。予選は『変わらないもの』というロングトーンの精度で戦う曲を選んできた。難しい曲で怖さもあるところですが、そこを正々堂々と戦ってきた。選曲とステージの相性次第で、優勝も狙えると思います」

黒沢「第3回は、もう少し面白い選曲だったらまた違ったのかもしれません」

竹中「（決勝大会2曲目の）『My Revolution』（渡辺美里）がコンテスト向きではない曲でしたね」

黒沢「キーの起伏がすごく少ない曲なのでね」

竹中「矢野さんに敢えて言うなら、もっと彼女に合う曲はあると思うので、選曲の幅が広がると、さらに強さを増すと思います」

黒沢「歌は好きだから、音楽をもっと好きになってくれると、また変わるかもしれません」