芸能プロダクション「スターダストプロモーション」に移籍し、本格的に活動を開始したモデルの美緒（23）。インタビューの後編では、父・仲村トオルと母・鷲尾いさ子の両親、妹、そして今後の夢について語る。（取材・文＝平辻哲也）

　快活、天真らんまん。親の愛情をしっかり受け取って、のびやかに育った美緒。5歳年下で高3の妹とは大の仲良しだ。インスタグラムでも、顔を隠しての2ショットを見せている。

「顔を隠したのは、学校で禁止されているからなんです。もう溺愛していますね。妹というより親友みたい。5歳下、高3なのに私よりも、大人っぽい。頼りになるし、話をすごく聞いてくれる」

　同じ中高一貫校に進んだ妹だが、タイプはまったく違うという。「私は親に言われたことすべて守って、そのレールの上を歩いてきたタイプ。一生懸命頑張って、信頼を勝ち取って、古い親の規制をパンと、はねのけてきた。普通の妹は、その姉が敷いた道を楽に歩くものだと思うんですけども、私の妹はその道を全く歩かない。迂回（うかい）して、さらにはその頃の私も追い抜いていく。そうやって、どんどん道を開拓していくのね、と思ってしまう。我が道を行き過ぎじゃない、と思いつつ、戦友みたいなところもあるんです」。いずれは芸能界でライバルにもなるかもしれない。

　父・トオルから常々言われているのは「人間味のある人でありなさい」ということ。家族間では隠し事をしないことがルール。「母や父に言いたくないことがあって、妹に言っていれば、家族の間には秘密はない。そういうふうでもいいから、1人で抱え込んだりするんじゃなくて、相談したり、頼ったりしよう。嘘はないように、と言われています」。

　トオルの左手には必ず結婚指輪がある。そんな家族思いの父だが、娘からはどんな風に見えるのか。

「真っ直ぐな人。すごくストイック。私や妹にも、その厳しさがあって、『ちゃんとやりなさい』と言います。けれども、そういうときは、自分が倍以上のことをやってから初めて人に言っている感じがしますね。最近の口癖は『老後は頑固おやじにはならない』。すでになりつつあるくらい頑固な部分もあります（笑）。私、性格が似ているって言われることが多いんです。頭の回転も早いし、知識量も豊富。そういう面も尊敬できるところがあります」。

　母・鷲尾は慈愛の人だ。「何でも委ねてくれる。迷っているときに、『本当に好きな方を選んでいいんだよ』と言ってくれる。そういうときは、父は自分なりの経験、知識から『こっちの方がいいんじゃないか』とアドバイスをくれて、結局、そっちを選ぶことが多かったりするんですけど、母は、私のことを信頼してくれているのかなと感じます。厳しめの父とほんわか包んでくれる母みたいな感じです」