新日本プロレス「WRESTLE KINGDOM 16 in TOKYO DOME」（2022年1月4日、東京ドーム）

　メインイベントで行われたIWGP世界ヘビー級選手権は挑戦者でG1覇者の“レインメーカー”オカダ・カズチカが王者の鷹木信悟を破り、第4代王者になった。

　王者・鷹木に対し、オカダは4代目IWGPヘビー級ベルトを持ち出し、鷹木を「暫定チャンピオン」と挑発。創立50周年を迎えた2022年の新日本を背負う覚悟を見せていた。

　どちらが記念イヤーの主役になるのか。試合は序盤、腕や頭を取り合う息詰まる攻防。ショルダータックル合戦で動き出すと、鷹木はラリアートでオカダを場外に落とした。なおもエプロンに顔面をたたきつけ、観客をあおる。オカダがDDTを放てば、鷹木もブレーンバスター。オカダは硬い床に背中を打ちつけ、にぶい音が響いた。

　リングに戻ると、オカダにフットスタンプ。さらに重い膝蹴りを突き刺す。バックドロップを挟み、両足で腰を締めあげ集中砲火。さらにセントーンで飛来した。

　エルボーにも力のないオカダ。それでもコーナー上の鷹木をドロップキックで場外に撃墜させて形勢逆転。フェンス送りで動きを止めると、なんとフェンス越えのダイビングボディーアタック。驚異の跳躍力で度肝を抜いた。

　ツームストーンパイルドライバーからマネークリップで攻めるオカダ。腰を砕いてから再度マネークリップ。執ような攻めで体力を削り取る。

　オカダがレインメーカーにいこうとしたところ、鷹木はカウンターのラリアート。おきて破りの逆レインメーカーポーズだ。さすがのオカダも感情的になる。

　再び場外戦へ。オカダは鷹木を花道に誘い込んだが、鷹木のデスバレーボムを被弾。両者花道の上で大の字になる。大ダメージのオカダはカウント19でリングに戻った。

　鷹木は串刺しのパンピングボンバーから雪崩式ブレーンバスター、スライディング式のパンピングボンバーと畳みかける。

　しかし、オカダはフォールを許さない。ラスト・オブ・ザ・ドラゴンを切り抜け、ついにレインメーカーさく裂。互いに膝立ちの状態でエルボー打ち合った。オカダは雪崩式のDDTを見舞って雄たけび。30分を経過する死闘だ。そして最後は35分44秒、ドロップキックからレインメーカーが決まり、3カウント。昨年6月に敗れた借りを返すとともに、新日本の主役に返り咲いた。