新成人の恋愛・結婚意識調査 「ネットの出会い」がアルバイトを抑え3位にランクイン

結婚相手紹介サービス事業を展開する株式会社オーネットが、2022年に成人式を迎える新成人618人(男女各309人)を対象に、「恋愛・結婚に関する意識調査」を実施。コロナ禍での新成人の「恋愛・結婚離れ」が回復傾向にあることが分かった。

「現在交際している異性がいる」新成人の割合、1996年~2022年の推移グラフ
「現在交際している異性がいる」新成人の割合、1996年~2022年の推移グラフ

2022年に成人式を迎える新成人618名(男女各309人)を対象に調査

 結婚相手紹介サービス事業を展開する株式会社オーネットが、2022年に成人式を迎える新成人618人(男女各309人)を対象に、「恋愛・結婚に関する意識調査」を実施。コロナ禍での新成人の「恋愛・結婚離れ」が回復傾向にあることが分かった。

「これまでに交際した経験がある」と答えた新成人は、全体の61.4%。昨年は2017年以降初めて50%代まで落ち込んだが、今年は21年以前の数値にまで回復した。男女ともに4ポイント以上の増加となり、特に女性では昨年の58.2%から約6ポイントの増加と大きく改善。コロナ禍が長く続く中で、女性の方が交際に向けて積極的に行動したと考えられる。また、「現在交際している異性がいる」と答えたのは全体で29.3%で、外出自粛で出会いが少なくなったためか全体で約5ポイント減少した昨年から、2021年以前の数値に回復。女性は昨年から約6ポイント増加しつつもコロナ前の20年の数値には届かなかった一方、男性は20年に大きく落ち込んでからは回復傾向が続いている。

「現在交際している異性とどこで知り合ったか」という質問では、全体回答1位が「幼稚園~高校時代」で30.4%、2位は「大学(専門学校)、大学院など」で26%、3位が「ネット(SNS・アプリ)」で14.4%と続いた。昨年3位の「アルバイト先」は8.8%で、昨年4位の「ネット(SNS・アプリ)」と順位が入れ替わる結果となった。20年から外出自粛が続き、大学の授業もオンラインになったりアルバイト先が休業となる中で、ネットでの出会いを求める人が増加したと考えられる。

「SNSで知り合った異性との恋愛はありですか?」との質問では、「あり」は全体で48.5%と昨年の47.7%からほぼ横ばいだった一方、男性は50.2%と初めて女性の回答率を上回り、過去5年で最も高い結果となった。「今後異性との交際を積極的にしたい」と回答した男性の割合も、過去5年で最も高く女性より10ポイント近く高い50.2%となっており、新成人の男性はSNSでの出会いも視野に入れ、交際に向けて積極的に活動していることが考えられる。

「将来結婚したいですか?」という質問では、「結婚したい」と回答した新成人は全体で79%と、昨年の73.8%から5.2ポイント増加し79.1%だった2020年とほぼ同水準にまで回復。「結婚したい理由」については、「好きな人と一緒にいたい」「子どもがほしい」「家族がいると幸せ」が例年通り上位3項目を占めた。また、結婚を希望する年齢は、男女ともに「25歳」が例年通り最も高い割合となった。

「結婚したら子どもが欲しいか」という質問では、「欲しい」が全体の65.2%、「欲しくない」が12.3%、「わからない」が22.5%という結果に。男女別でみると、男性は「欲しい」が62.5%で昨年から2.9%減少した一方、女性は68%で昨年から10%以上増加となった。「子どもが欲しい」という新成人の割合は男女共に6割を超える結果となったものの、20%以上は「わからない」と回答しており、新成人の段階ではまだ子どもを持つということについて想像できない人も多いようだ。

 1996年の調査開始から、今年で27回目を迎えるこの新成人への意識調査。単なる恋愛・結婚に対する意識や行動調査の結果に留まらず、その時々の経済や社会情勢、また自然災害等を含むさまざまな社会背景による影響等を含めた考察を盛り込んできた。調査では「1996年から2011年までは若者の草食化や恋愛離れが進み、減少傾向が続きましたが、2011年3月の東日本大震災をきっかけに人とのつながりを求める気持ちが高まったためか回復傾向に転じます。その後安定期を経て、2021年はコロナにより一時的に減少しましたが、2022年はコロナが日常化したことで、安定期の水準まで回復したと考えられます」と分析している。

次のページへ (2/2) 【図】「結婚したい」新成人の割合を示す1996年~2022年の推移グラフ
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