“天心VS武尊”6月イベントは「MMA選手キック戦」と「オールスター戦」視野 榊原CEO明言

天心VS武尊は3Rに落ち着きそう

 確かに過去にはMMAファイターがキックルールに挑む試合が今よりも頻繁に行われていたイメージがある。

「(PRIDE時代はMMAファイターの)ヴァンダレイ・シウバやクイントン・“ランペイジ”・ジャクソンが(キックルールに)挑んだり。そういうチャレンジもあったんでね。それはそれで独特の熱をつくるから。(キックを)やるはずがない人がやるっていうね」

 どちらかといえば、今のRIZINではキックボクサーがMMAに挑戦する試合が組まれることが多い。

「(今回、解説席に着いた)川尻達也だってね、(魔裟斗戦をはじめ)面白い熱を作ったりしているし。そういう向こうっ気の強いMMAファイターが堀口恭司以降、出てきていないから。そういうのがあっても面白いかなと思う」

 確かに堀口は「RIZIN.13」(18年9月30日、さいたまスーパーアリーナ)では天心とのキックボクシングルールに挑んだ。

「ホントにそこはK-1さんとかRISEさんとかともしっかり相談して、どういうコンセプトで、どういうタイトルで打ち出すか。正月休みが明けたら一気に詰めちゃおうと思っています」

 榊原CEOに対し、「1月中には決定できるますか?」と問うと、「1月中にはほぼ決めますよ」とのこと。

 ちなみに、「天心VS武尊もよどみなく進みそうか?」との問いには、「進むと思います。あとは微調整だけかなと」と答えた。

 一部、ルールやリングの大きさだったりの課題もありそうだが?

「その辺はこれからですね。無制限を武尊は言っているけど、それは思いであって。マストシステムで完全決着なルールにして。興業とか放送とかの制約を考えると、僕も大人になったのでそこ(無制限)はないかなと思っています。3分3Rなのか、5Rなのか、そこはわからないけどね。でも、3Rだろうな、キックは。そこにマストシステムでどう決着をつけるか。そこは最終ちょっと両陣営と詰めたいと思いますけど」

 過去の例を振り返ると、MMAファイターのキックルール挑戦は、もちろん勝率でいえば決して高くはないものの、内容的なアタリハズレでいえばその確率は半々な気もする。

 それ以上に、当たったときのインパクトの大きさは絶大だった記憶がある。

 そういう意味では、特別感のある非日常の空間が現出される可能性は否定できない。

 いずれにしろ、格闘技界にとっては22年最大の山場を迎える6月。どれだけの「非日常」が現出されるのか。そのときを想像しながら待つのがまた、これ以上ないほどにたまらなくぜいたくな時間である。

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