松山ケンイチが明かす2拠点生活「変な情報で変に傷つかなくてもよくなった」
若い世代から刺激「自分が思ったことはもっと発言した方がいいな」
36歳、3人の父親でもある松山は若い世代をどう見ているのか。「あるとき、雑誌を見ていたら、『これ以上、容姿にコンプレックスを持つ人を増やしたくない』『どんな体型だって、美しい』『肌が白ければ、美しい』とか『痩せれば美しい』みたいな誘導はやめてほしい、と署名活動している人がいて、すごいな、と思いました。自分が傷ついていることを表現することは難しい。僕は、自分の気持ちを言葉にするっていうこと自体ができなかったから。しゃべるのも、気持ちを説明するのも苦手だけど、自分が思ったことはもっと発言した方がいいなと思いましたね」。
今後も、松山らしく俳優生活を続けていく考え。「今は俳優だから東京にいないといけないという時代ではないと思うんです。僕だけではなく、実際、そういった生活をしている監督さんや俳優さんもいます。もちろん、歌舞伎やコンサートなど東京にしかないものもありますが、今はいろんなところに簡単に行ける時代だとも思うんです。みんなは『東京から抜け出すのに勇気がいる』といいますよね。僕は、自分が必要だと思ったから、そうしたんですが、『こうでないといけない』というのはないですし、自由に楽しめば、いいんじゃないかなと思います」。自由に解き放った松山は、舞台の名手との初コンビでどんな演技を見せてくれるのか、楽しみだ。
□松山ケンイチ(まつやま・けんいち)1985年3月5日生まれ、青森県出身。2002年に俳優デビュー。05年に「男たちの大和/YAMATO」で一躍注目を集め、続く「デスノート」「デスノート the Last name」(ともに06)で大ブレーク。16年には、「聖の青春」で第40回日本アカデミー賞優秀主演男優賞、第59回ブルーリボン賞主演男優賞を受賞。近年の主な映画出演作は「宮本から君へ」(19)、「ホテルローヤル」(20)、「ブレイブ ‐群青戦記‐」(21)、「BLUE/ブルー」(21)等。公開待機作には「ノイズ」「大河への道」「川っぺりムコリッタ」がある。