高柳明音、SKE48時代は「時々はみ出していた」 アイドル卒業から半年の心境告白

演劇ユニット「30-DELUX」と「アクションクラブ」がタッグを組んだ舞台「ナナシ2021」が開幕。この舞台には、今年4月にアイドルグループ「SKE48」を卒業し、女優、タレントして活動する高柳明音(30)が出演し、謎の男・玄武の秘術によって人を越える力を与えられた“朱雀”を演じている。約12年ぶりに復活した今作で、高柳は殺陣やアクションシーンにも挑戦。この単独インタビューでは、本作の見所、アイドル卒業後の心境の変化を語ってもらった。

舞台「ナナシ2021」に出演中の高柳明音【写真:山口比佐夫】
舞台「ナナシ2021」に出演中の高柳明音【写真:山口比佐夫】

徳川家康の暗殺を試みる四神無双のひとり“朱雀”役で出演

 演劇ユニット「30-DELUX」と「アクションクラブ」がタッグを組んだ舞台「ナナシ2021」が開幕。この舞台には、今年4月にアイドルグループ「SKE48」を卒業し、女優、タレントして活動する高柳明音(30)が出演し、謎の男・玄武の秘術によって人を越える力を与えられた“朱雀”を演じている。約12年ぶりに復活した今作で、高柳は殺陣やアクションシーンにも挑戦。この単独インタビューでは、本作の見所、アイドル卒業後の心境の変化を語ってもらった。(取材・構成=イシイヒデキ)

――「ナナシ」という作品に、どんな印象を持っていましたか。

「舞台に出演することが決まってから、12年前に上演された『ナナシ』を見て、殺陣の迫力に驚きました。12年前なので、ちょうど私がSKE48に加入した年に上演された作品。でも、昔の作品という印象はなく、色あせない作品なのだと感じました」

――本格的な殺陣、アクションシーンが見どころとなっています。

「私が初めて殺陣に触れたのは、3年前の『斬劇 戦国BASARA 第六天魔王』でした。この時、30-DELUXの方に殺陣を指導していただき、殺陣のすごさを体感しました。より一層むずかしさを知った中で今作への出演が決まったので、覚悟を持って稽古に臨みました」

――運動神経の良い高柳さんでも、殺陣には苦戦したのでしょうか。

「もともと動くことやダンスは好きなのですが、殺陣は足の運び、上半身の動きが未知の世界でした。実際に刀を刺しているわけではないけど、そう見せるテクニックは先輩方に伝授していただきました。簡単ではありませんでしたが、そういった技術を学ぶのは楽しかったです」

――高柳さんは今作で朱雀を演じます。

「12年前は水野裕子さんが演じていて、有名な女優さんが演じた役をということで、朱雀役を務められることに驚きました」

――どんな人物なのでしょうか。

「徳川家康の暗殺を試みる四神無双のひとりです。もともとは普通の忍びなのですが、愛した人を徳川家康によって殺され、自らの手で敵を討つために朱雀となり立ち上がります。女性だからといって、ただ泣いて終わるのではなく、家康を恨んで復讐(ふくしゅう)に燃える、そんな芯の強い女性ですね」

――ご自身と重なる部分はありましたか。

「朱雀は、どこか思い悩んでいるところがありますが、決して弱さを見せません。私も人前では弱音を吐きたくないので、誰もいないところで悔し泣きをすることがあります。朱雀は悲しみを断ち切って復讐に立ち上がる。私もリベンジに燃えるタイプなので、そんなところが似ていると感じました」

――女性の強さが描かれているのは、12年前の「ナナシ」とは違う点です。

「もともとの脚本が軸となっていますが、書き換えられている部分があります。この12年の間に、女は守られるだけのものではなくなり、そういった時代背景も変わってきているので、今回の『ナナシ』は、より女性が強いようにも見せたいという思いがあり、書き換えられたそうです」

――本作には、アイドル時代の仲間である古畑奈和さん(SKE48)も出演されます。

「奈和とはSKE48時代、『AKB49』、『ハムレット』、『仁義なき戦い』など、舞台で何度も共演しました。私が舞台に出演する時は、いつも奈和がいたので、卒業後も一緒になるというのは不思議でした。今回、奈和は女だけど男と同様に忍者を目指す鷹丸という人物を演じるのですが、奈和が今まで演じてきた役とはイメージが違ったので興味深かったです」

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