NHK大河「鎌倉殿の13人」は“コメディー色”強め 主演・小栗旬「人間らしい姿を描いている」
2022年1月9日からスタートするNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。第61作目となる作品で、主人公となる北条義時を小栗旬が演じる。脚本は三谷幸喜が「新選組!」、「真田丸」に続く3作目として担当し、放送前から大きな話題となっている。
小栗旬らがオンライン記者会見でドラマの魅力を語る
2022年1月9日からスタートするNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。第61作目となる作品で、主人公となる北条義時を小栗旬が演じる。脚本は三谷幸喜が「新選組!」、「真田丸」に続く3作目として担当し、放送前から大きな話題となっている。
そんな「鎌倉殿の13人」の放送前に、主演の小栗を始め、八重役の新垣結衣、源義経役の菅田将暉、北条政子役の小池栄子、源頼朝役の大泉洋が取材に答えた。
「鎌倉殿の13人」は、弱小豪族の出身だった義時が、天下取りを成功させた源頼朝を支えながらいかにして権力を手中に収めるかを描いた作品。頼朝の死後、激しい幕府内での内部抗争を繰り広げながら権力争いを行っていく様子を、三谷が新しい視点で作り出していく。
取材では、まず三谷の脚本について出演者が感想を答えた。すでに「真田丸」に出演をしている大泉は、「真田丸より、コメディー要素が強いのではないかと思います。北条政子がやたらと頼朝を誘惑してくるんです。それが非常に面白く描かれています」と話すと小栗は、「ここに、もうひと笑い入れてくるんだと思いました。笑いを交えて、人間らしい姿を描いているのが面白い」と説明した。大泉も「大河ドラマでここまでコミカルな小栗旬が見られるとは思えなかった」と話した。
今回が初めての大河作品となる新垣は、「私は今回初めて大河に参加したのですが、非常に理解しやすい脚本かなと思いました。歴史を動かした人たちを、コメディー要素で人間らしく描いていると思います」と話す。さらに、大泉は、「ここまで頼朝を面白く描いた人はいないのではないかと思う」と、独特な三谷作品について説明した。
菅田は、自身の役どころについて「義経が英雄になる前の姿を描いていて、すごくファンキーで演じていて楽しいです」と話すと、大泉は「本当に菅田くんの義経はかわいいね。下手したら菅田くんの義経はガッキーよりもかわいいんじゃないかと思うくらい(笑)」と独特な表現で、菅田の演技を称賛。すると、菅田は、「でも、大泉さんは2人きりになったときに『俺のほうがかわいいんだぞ』って言ってきて。大人げないなと思いました」と裏話を披露した。
今回、主演という大役を務める小栗について、小池は「自分がというよりも、周りを非常に見ている。でも、甘えん坊の感じもする」と話すと、菅田は「小栗さんが義時に似ていると言えば、プライベートでも誰かと誰かの架け橋になっている事が非常に多いと思います」と明かした。大泉は、「この前小栗くんと一緒にゴルフに行って、そのときに劇団EXILEの小澤雄太くんを紹介したんだけど、直後に自宅に呼んでいたもんね。すぐにみんなの兄貴になっちゃうからね、この人は。おれは一度も家に呼ばれていないんだけどね」と暴露。すると小栗は、「先輩に家に来てと言えないですからね……。大泉さんは家に来てと言いづらいですね」と話し、笑いを誘った。
それぞれの役柄について、小栗は「皆さんの普段の要素が役に反映されていて、それぞれのキャラクターが生かされている。似ている部分も脚本上は多くあると思います」と説明。すると、小池が「私は意外に気が小さいところを三谷さんはよく見ているなと思う。動揺が顔にすぐ出るところなんかを見透かされている。強い女だと思われているけど、実は意外にそういう性格なんです」と話せば、新垣は「八重は自分には似ていないと思いました。普段は強いしっかりした女性ではないので」と明かした。しかし、そんな新垣に対して小栗は、「意外に何事にも動じない人なんだと思いました。ガッキーのすごい好きなところが、リハーサルに少し早めに来たり、自分と関係ないシーンをのぞいていたり、そういうところが素敵だと思いました」と舞台裏を明かした。すると、小池が「小栗くんのそういうところって義時っぽいよね。ジメッとしているというか(笑)、すごくよく周りを見ているもんね」と話し、さらに大泉は、「いまや小栗旬は現場で写真も撮っているんです。そういうのもストーカー的な要素があるよね」と語っていた。
最後に第1話の見どころについて、小栗は、「大泉さんの『ハイ!』じゃないですか?」と話すと、大泉は、「三谷さんからも『ハイ!』って場面はいらないんじゃないかと言われました(笑)。頼朝は全体的には良かったですと言われたけど、『ハイ!』に関しては、もっと違う言い方があったんじゃないのと言われましたね。というか、これ皆さんには分からないでしょ? とにかく、印象的な『ハイ!』というせりふがどこかで出てくるので、楽しみにしてください」と明かした。
また、菅田は「いろいろな人が出てきて、これから大河が始まるんだ! という情報が多いので、細かく見ると面白いと思います。自分は1年間トレーニングをした馬上で逆立ちするシーンもあるので(笑)、ぜひそこを見てください」と話した。小池は「旬くんが馬に乗って行くところはかっこよかった。これから大河が始まるんだなあと思いました」と見どころを説明。大泉は「非常に魅力的な登場人物が多くて、そういった人たちを自分がどんどんと倒していく頼朝は人気が下がるんだろうなと思いました。なので、好感度が落ちないかなと心配です」と話した。
主役を務める小栗は、「義時の周りにいる人間がみんなポンコツなので、しっかりしないといけないんだなという気持ちになりながら演じています。親父と兄貴はとにかく愛すべきポンコツなので、そういったところをぜひ見ていただきたいです」と話し、取材は終了した。
「鎌倉殿の13人」は、22年1月9日午後8時から第1話が放送予定となっている。