SNSで話題の“バズる”水族館館長が語る哲学 「水族館は魚を飼育する施設じゃない」
「お魚たちのことおいしそうと思ったことありますか?」「毎日思っています。」―。水族館のアンケート用紙に飼育員が本音で語った回答がツイッター上で話題となっている。投稿主は北海道北見市「北の大地の水族館」の山内創館長(33)。これまでにも「館長が出てくるボタン」などの仕掛けで度々“バズる”青年館長に、SNS投稿を始めた経緯を聞いた。
北海道北見市の青年館長 ユニーク仕掛けを続々
「お魚たちのことおいしそうと思ったことありますか?」「毎日思っています。」―。水族館のアンケート用紙に飼育員が本音で語った回答がツイッター上で話題となっている。投稿主は北海道北見市「北の大地の水族館」の山内創館長(33)。これまでにも「館長が出てくるボタン」などの仕掛けで度々“バズる”青年館長に、SNS投稿を始めた経緯を聞いた。
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「北の大地の水族館」の前身である「山の水族館」は1978年、北海道北見市留辺蘂町(るべしべちょう)の郊外で開業。その後周囲に様々な施設が建ち並び「道の駅の中にある水族館」として話題を呼んだ。2012年、老朽化に伴う全面リニューアルの際には、「新江ノ島水族館」や「サンシャイン水族館」を手掛けた中村元氏が地域に密着した水族館のあり方に共感しプロデュースに協力。地方に位置する淡水魚のみの小さな水族館ながら、日本初の「滝つぼ水槽」や世界初となる「凍った川の水槽」を展示している。
リニューアルした年に入社した山内館長は、大型淡水魚のイトウが生きたエサを食べる展示「いたただきますライブ」や、そのエサのニジマスを人間がおいしくきれいに食べるイベント「きれいにいただきますコンテスト」、押すと山内館長が現れる「館長が出てくるボタン」など、ユニークな仕掛けでたびたび話題となってきた。
「イトウは成長すると1メートル以上になる北海道を代表する淡水魚で、養殖ならペレットで育てられるんですが、野性のイトウは生きたエサしか食べない。野性と養殖では顔の形も全然違って、どうしてもイトウは野性の姿を見てほしかったので、せっかくならエサの時間も見てもらおうと始めたのが『いただきますライブ』。生きたエサというと残酷と思われるかもしれませんが、それが生き物の本来の姿。そこで、水族館から食について考えてもらおうと始めたのが『きれいにいただきますコンテスト』ですね」