レスラー人生20周年「反骨の魂」崔領二の波瀾万丈人生 新たな挑戦の連続【連載vol.72】

「不屈の風雲児」崔領二がレスラーデビュー20周年を飾った。LAND'S END12・6東京・新木場1stRING大会の記念興行には総勢36人のレスラーが集結し、会場を埋めたファンとともに崔にエールを贈った。メインイベントに登場した崔は得意技・那智の滝(ダイビングフットスタンプ)を披露し快勝。満場の拍手を浴びた。

リングに加えビジネスの世界でも闘う崔領二【写真:柴田惣一】
リングに加えビジネスの世界でも闘う崔領二【写真:柴田惣一】

毎週金曜午後8時更新「柴田惣一のプロレスワンダーランド」

「不屈の風雲児」崔領二がレスラーデビュー20周年を飾った。LAND’S END12・6東京・新木場1stRING大会の記念興行には総勢36人のレスラーが集結し、会場を埋めたファンとともに崔にエールを贈った。メインイベントに登場した崔は得意技・那智の滝(ダイビングフットスタンプ)を披露し快勝。満場の拍手を浴びた。

 崔は「この20年間でプロレスラーとして生きるという道を勉強した。プロレスが何もできなかった自分が20年続けたら、記念大会に最高のレスラーたちが集まってくれた。レスラーとしてまだまだ上を目指して、これからも頑張って行きます」と、感謝の気持ちを表した。

 2001年にZERO1でデビューした崔。佐藤耕平との大型コンビで活躍し、ハッスルなどでも活躍。他団体との対抗戦では持ち前の反骨魂で大暴れしていた。

 16年に新団体「プロレスリングLAND’S END」を旗揚げ。イギリス留学中に訪れたイングランド最西端の岬であるLAND’S END(地の果て)から名付けた団体名は、地の果てから新たな航海へ乗り出し、世界中にネットワークを構築するという崔の熱い思いが込められている。

「新たな航海」となる海外遠征にも積極的に取り組んでいた。韓国、香港、台湾、ベトナム、ドイツ、イギリス、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、オーストラリアなどを、世界ツアーで訪れた。

「現地との交渉、移動手段の確保…文化の違いで正直、大変なことも多い。でも、成功させたときの達成感は大きい」と、まるで夢見る少年のように瞳をキラキラと輝かせる。

 コロナ禍に見舞われ、海外進出プランは中断されているが「今は辛抱のとき。流れに身を任せる」と、冷静に社会情勢を見定めている。

 とはいえ、ただじっと身を潜めているわけではない。今年1月に、大阪市福島区に常設会場をオープンさせた「コレガプロレス」にレギュラー参戦。スペイン語で同志を意味するコレガを、文字通りLAND’S ENDの仲間たちと支えている。

次のページへ (2/3) 「無謀だ、なんて尻込みして逃げたら、何も生まれない」
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