清野菜名がヒロインを務めるTBS系火曜ドラマ「婚姻届に判を捺しただけですが」（午後10時）に出演する長い黒髪の女優は、「自宅」でスカウトされていた。19歳の長見玲亜。同作では、ヒロインの同僚で23歳の新人デザイナー役を演じている。実は15歳だった4年前も、テレビ朝日系連続ドラマ「オトナ高校」で23歳のOLを演じており、その大人びた容姿に隠れた素顔に迫った。（取材・文＝柳田通斉）

　長見が演じている新人デザイナー・田村彩乃のキャラクターは、同作の公式サイトでこう記してある。「THE・いまどき女子で友達が多く、流行に敏感。裕福な家庭の一人娘として育ったため、特に苦労のない人生を歩んできた」。ただ、長見は撮影中、女優ならではの“苦労”を経験していた。

「同じタイミングで撮影した別の作品で、女子高生役だったんです。もう、言葉のチョイスやテンションの差があり過ぎて大変でしたが、デザイン会社の中では一番年下の設定なので、『若さ』『今どき』を意識しながらやらせていただいています。中学生だった4年前のときよりは、ナチュラルに演じられているのかなと思います」

　女優になるきっかけは、中1だった2015年6月に突然、訪れた。

「アポなしで、芸能事務所の女性が自宅にいらして、写真を撮らせてほしい』と。私はバレー部の活動が終わって帰ってきたばかりで、ジャージー姿のままで、母と一緒に『えっ、どういうことですか』と戸惑うばかりでした」

　長見がその後に所属する芸能事務所のスウィートパワーは、日常的に全国規模で美少女を探している。その調査力の高さは、芸能界でも有名。スカウトしても交渉が長引くことはあるが、長見が前向きになるのに、多くの時間はかからなかった。

「それまでも原宿でスカウトされたことがありましたが、特に心は動きませんでした。ただ、あの時は自宅まで来てくださり、所属されている女優さん（内山理名、黒木メイサ、桐谷美玲、桜庭ななみ他）の一覧を見せていただき、『うわ～っ』と感激しました。もともと、雑誌『二コラ』が好きで、モデルのお仕事には憧れていました。なので、両親も私が芸能活動を始めることに賛成してくれました」