カップヌードルの“フタ止めシール”廃止もまだ流通中 日清に理由を聞いてみた

今年6月、発売50周年を迎えた「カップヌードル」でおなじみの“フタ止めシール”を、プラスチック削減のため廃止すると発表した日清食品。シール廃止に伴い、開け口を2つにした新形状のフタ“Wタブ”が採用され、フタの裏側に開け口が耳になるネコのキャラクターをあしらうなど、大きな話題となった。ところがWタブ採用から約半年、ちまたのカップヌードル売り場で従来のフタ止めシールを使った商品を発見。どういうことなのか、日清食品に聞いてみた。

ビッグサイズの商品ではまだ”フタ止めシール”が活躍中だ【写真:ENCOUNT編集部】
ビッグサイズの商品ではまだ”フタ止めシール”が活躍中だ【写真:ENCOUNT編集部】

プラスチック削減のため“フタ止めシール”廃止を発表 削減量は年間33トンに

 今年6月、発売50周年を迎えた「カップヌードル」でおなじみの“フタ止めシール”を、プラスチック削減のため廃止すると発表した日清食品。シール廃止に伴い、開け口を2つにした新形状のフタ“Wタブ”が採用され、フタの裏側に開け口が耳になるネコのキャラクターをあしらうなど、大きな話題となった。ところがWタブ採用から約半年、ちまたのカップヌードル売り場で従来のフタ止めシールを使った商品を発見。どういうことなのか、日清食品に聞いてみた。

――期間限定商品の「キムチゲ」味を購入したところ、Wタブが採用されていませんでした。なぜですか。

「カップヌードル『海鮮キムチゲ ビッグ』は『ビッグサイズ』の商品です。『Wタブ』への切り替えについて、ビッグサイズや、レギュラーサイズの中でも一部商品は対象外です。また、お店の在庫状況によってはまだ切り替え途中の商品が出回っている場合もあります」

――なぜ「ビッグサイズ」や、「レギュラーサイズの一部」は対象外なのでしょうか。

「今後、『ビッグサイズ』の切り替えも検討していきますが、まずは、多くのお客さまにご愛顧いただいている『レギュラーサイズ』の商品から切り替えを開始し、新しい形状のフタになじんでいただきたいと考えております。『レギュラーサイズ』の一部を除いている理由も同様です」

――「Wタブ」にしてからの反響はどうですか。

「今回の取り組みの目的であるプラスチック原料の使用料削減について、お客さまからは非常に高くご評価いただいております。また、フタの形状変更と同時に、フタの裏にネコのイラストを入れたことも大きな話題となり、SNSはもちろん、各種メディアでも多く取り上げられました」

 ちなみにフタ止めシール廃止に伴うプラスチック原料の削減量は、なんと年間33トン。これは1年間に発売されるカップヌードルのフタ止めシールの重さの合計だという。あの小さなシールだけで33トンとは、いかにカップヌードルが食べられているかを感じさせる。日本を代表する大手食品メーカーのプラスチック削減に向けた具体的な取り組み。今後の展開にも注目したい。

次のページへ (2/2) 【写真】開け口を2つにした新形状のフタ“Wタブ”を採用しているカップヌードル
1 2
あなたの“気になる”を教えてください