芸歴25年の元子役女優、「SUPER RICH」で存在感 韓国エンタメ通で語学も習得

菅野莉央は英語、韓国語も話すトリリンガルだ【写真:荒川祐史】
菅野莉央は英語、韓国語も話すトリリンガルだ【写真:荒川祐史】

韓国エンタメ通 「家にいるときはほとんど韓国ドラマに映画です」

 自身は仕事とプライベートのバランスをどう考えているのか。「中高は私立校に行っていたので、周りの人は受験をしたり、海外に行ったりという選択肢が多様でした。私自身、今だったら、こういうのも選べるのかなと思うタイミングは何回かあったんです。でも、今の仕事を辞めて、そっちを選ぶだけの熱量がなかった。やっぱり、私には、このお仕事しかないなと思っています」。

 法政大在学中は、韓国ソウルの名門・延世大に1年間留学し、韓国語も習得した。「大学では、好きな角度から環境問題を考えていいというリベラルアーツ的な分野を学びました。自分は昔から韓国映画や韓国ドラマが好きだったので、留学もできました。お仕事から離れるという経験も初めてでしたし、好きな映画をたくさん見ることもでき、貴重な経験になりました」という。

 今後は、実業家・渋沢栄一の生涯を描くNHK大河ドラマ「青天を衝け」のオンエアも控えている。大倉財閥の設立者・大倉喜八郎(岡部たかし)の20歳下の妻、徳子役。「楽しかったです。西洋の文化に、女性たちがどうやって適応し、頑張っていくかというお話で、ちょっとコメディータッチというか、ユーモアのある回なんです。明治時代の女性たちがけなげで面白いんです」と話す。

 英語、韓国語も得意なトリリンガルはどんなビジョンを描いているのか。「アジアの作品がすごく好きなので、韓国の作品、韓国語を使うような作品をやってみたいですね。自分が年齢を重ねるにつれ、できる役柄が広がってきているので、こんな役もできるんだという新たな発見があるような役者になりたいです。一人の人間として、経験を積んで、インプットを増やし、それがまわりまわってお仕事にも生きたらいいなと思っています」。

 目下、インプットに力を入れているのは韓国語だ。「(コロナ禍で)韓国にも行けなくなって、韓国語の力が落ちてきたなと思っています。今は、配信作品が多いので、新しいものについていきたいと思い、ひたすら見続けています。家にいるときはほとんど韓国ドラマに映画です。生活のサイクルを壊すほどです」と笑う。

 そんな韓国エンタメ通のオススメ作は? 「ドラマなら、『秘密の森~深い闇の向こうに~』シーズン1。2もあるんですが、1がオススメです。どんどん伏線を回収していくサスペンス。映画だったら、『エクストリーム・ジョブ』。警察が張り込みの偽装のためにチキン店を開業するんですが、大繁盛してしまうという話。最初に韓国で見て、早く日本で公開されないかなと思っていたんです。字幕版でも見ましたが、やっぱり面白かった」と声を弾ませる。インスタグラムではお気に入りの韓国映画やドラマの情報も発信し、ハングル語で文を添えている。菅野の発信を通じてより一層楽しめそうだ。

□菅野莉央(かんの・りお)1993年9月25日、埼玉県生まれ。2歳のときに雑誌モデルを務め、子役の道へ。小2のときに映画「仄暗い水の底から」で黒木瞳の娘役を好演。以降、映画、ドラマで出演作多数。法政大に入学し、4年のときに韓国・延世大に留学。近作にはNHK大河ドラマ「青天を衝け」大倉徳子役、FOD「エロい彼氏が私を魅わす」など。162センチ。特技:水泳、韓国語(韓国語検定6級※最高級6級)、英語(英検準1級)。

次のページへ (3/3) 【写真】菅野莉央の魅力あふれる別カット
1 2 3
あなたの“気になる”を教えてください