【ズバリ!近況】「渡る世間は鬼ばかり」周平役の岡本信人が語る子役から60年芸能界を生き抜いてきた秘訣

緊急事態宣言下では野草を堪能していた【写真:山口比佐夫】
緊急事態宣言下では野草を堪能していた【写真:山口比佐夫】

そろそろ終活を…と思っていたら大河出演のオファーが!

 カミさんとは29歳で結婚し、娘と息子がいます。子どもは2人とも芸能界には入りませんでした。私がスターではないから、興味が沸かなかったのかな(笑)。カミさんは見た目も中身も、「渡鬼」の(役のうえで妻だった)聖子ちゃんのような女性じゃないですよ(笑)。孫は2人。コロナ前は毎年みんなで年2回旅行をしていたのですが、コロナの間はほとんど会えず、お誕生日のときなどだけ玄関先で会ってプレゼントを渡すだけでした。でも、孫は受験を控えたりもしていますから、勉強に忙しく、もうおじいちゃんどころじゃないんです。

 私自身はコロナ禍で緊急事態宣言が出ていた間はずっと家にいて、毎日グルグルと近所を散歩して野草を観察していました。春から秋になり、年が明けたら七草を採りに行っておかゆを炊いて。3月半ばになったら土筆で卵とじ。土筆は旬が10日間ぐらいしか楽しめないから、絶対外せません。そんな生活を2回転して、四季の季節感をゆっくり楽しんでいました。私も73歳になり、年が明けたら74歳。そろそろ終活を考える年齢です。「押し入れのものを片付けようかな」なんて思っていました。

 ところが、この3月にNHKから電話が来て2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」への出演を打診されました。脚本家の三谷幸喜さんのご指名でしょうか、10年ぶりの大河です。この年で呼んでいただけるなんてうれしくて、ご期待に応えたいですね。7月に撮影が始まりました。私は源頼朝の御家人・千葉常胤という勇猛な板東武者の役。鎧を着けて演じています。鎧が結構重くて、あぐらから立ち上がろうとすると、スッと立つのが大変で(笑)。元気で体力がないといけません。毎日5000歩以上散歩をかねたウォーキングを続け、食事に気をつけ、お酒もほどほどにしてコンディションを整えていたのでがんばれています。おかげで考えていた終活は、しばらくできそうにありませんね。

□岡本信人(おかもと・のぶと)1948年1月2日、山口県岩国市生まれ、山口市、萩市育ち。東海大学第二工学部建築学科卒。中学2年のとき「劇団ひまわり」入団。62年12月、子ども向け連続ドラマ「明日を告げる鐘 少年福沢諭吉」(NHK)で子役デビュー。石井ふく子プロデュースの大ヒット家族ドラマ「肝っ玉かあさん」「ありがとう」「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)にレギュラー出演したほか、人気ドラマ「ふぞろいの林檎たちⅡ」「アリよさらば」(TBS系)などにも出演し名脇役として活躍。また、“雑草を食べる”という個性的なキャラでバラエティー番組でも活躍。私生活では77年に結婚し娘1人、孫2人。2022年1月スタートの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK)に出演予定。

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