【ズバリ!近況】「渡る世間は鬼ばかり」周平役の岡本信人が語る子役から60年芸能界を生き抜いてきた秘訣

「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)の脚本家・橋田壽賀子さんがこの4月に95歳で逝去。本作のプロデューサー・石井ふく子さん(95)は健在だが、「渡鬼」ファンは「もう見られないのか……」とショックを受けた。多くの石井作品をはじめ、「渡鬼」でもレギュラー出演していた俳優・岡本信人さん(73)も同じだったろう。“野草を食べる人”としても知られる岡本さんに、弊社事務所で今の思いを聞いた。

「渡鬼」では役のために髪を染めていた岡本信人さん【写真:山口比佐夫】
「渡鬼」では役のために髪を染めていた岡本信人さん【写真:山口比佐夫】

「渡鬼」の新作のスペシャル制作が予定されていた

「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)の脚本家・橋田壽賀子さんがこの4月に95歳で逝去。本作のプロデューサー・石井ふく子さん(95)は健在だが、「渡鬼」ファンは「もう見られないのか……」とショックを受けた。多くの石井作品をはじめ、「渡鬼」でもレギュラー出演していた俳優・岡本信人さん(73)も同じだったろう。“野草を食べる人”としても知られる岡本さんに、弊社事務所で今の思いを聞いた。(取材・構成=中野裕子)

 2020年の5月に、石井先生から「今年も鬼渡のスペシャルをやりますので」というお電話をいただいていました。でも、それから新型コロナウイルス感染症がどんどん拡大していき、その後の連絡がなかったので「こりゃあダメかなあ」と思っていました。そうしたら、橋田先生がこの4月に亡くなられて……。具合が悪いとは聞いていなかったので驚きました。橋田先生の遺志で葬儀もお別れの会も執り行われず、予定のスペシャルも無くなり「渡鬼」は終わってしまいました。本当に残念。寂しいですね。

 橋田先生とは「渡鬼」のほか、もう10年以上前ですが、「橋田さん家のティータイム」というTBSのCS番組でナレーションをさせていただいていました。特番のゲストに呼んでいただいたこともあり、熱海の野草を先生と一緒に摘んで先生のご自宅で料理をして食べていただいたんです。4月でしたからタンポポ、ヨモギ、ハコベ、ナズナ……。先生が「とても楽しかった。ハコベのバター炒めが一番おいしかった」とおっしゃったので驚きました。結構青臭いのでお嫌いかと思ったので。ヨモギは先生のお宅のお手伝いさんがヨモギ餅にしてくださって、新鮮で香り高くおいしかったですね。楽しい思い出です。

泉ピン子とえなりかずきの本当の仲は…?

 橋田先生は本を書かれたら、後は役者にお任せで何にも要望を出されませんでした。でも、ラジオドラマのようにきちっとせりふを書かれているので、アドリブを入れたりしたら、つじつまが合わなくなったりして後々大変。だから、先生の書かれたとおりにしゃべっていました。私なんかのせりふは短いのですが、長いセリフの間にちょうどいい具合に入れる、というのは案外プレッシャーなんですよ。トチッたら、長いせりふをしゃべっている方たちにもう一度初めからしゃべらせることになるわけだから。長ぜりふをしゃべってる方が楽だな……というのは、せりふが短い者の負け惜しみなんですけど(笑)。

 親子役だった泉ピン子さん(74)とえなりかずきさん(36)が話題になっている件については、なんで? と思っています。私は、えなりさんが役のうえで結婚してからは、撮影現場で一緒にならず、リハーサル室でも会わないので、会うといったら打ち上げのときぐらい。だから、2人の間に何があったかまったく分からないんですよ。でも、わざわざ「どうなってるの?」と電話で聞くこともできないしね。視聴者は「渡鬼」というホームドラマのイメージで見ているわけですから、楽屋のことは表に出さない方がいいんじゃないかと思いますねぇ。

次のページへ (2/4) なんと! 役者を辞めようとしたこともあった
1 2 3 4
あなたの“気になる”を教えてください