「口がいだてん」 豪快な主人公で劇的変化 阿部サダヲが醸し出す第二部の世界観とは…
「スポーツを通して明るくなれることを伝えたい」 いだてん第二部への思い
――ベルリン五輪の女子200メートル平泳ぎで前畑秀子(上白石萌歌)が優勝、日本人女性初の五輪金メダリストとなりました。阿部さん自身も盛り上がったシーンですね。
「撮影で競技場のプールにいたので本当に盛り上がりました。映像を見せてもらいましたが、本格的ですごくよかったです。田畑は病気で水泳競技ができなかったけど、自分もやりたいという心は絶対に持っているはずです。見ているだけでも盛り上がってわくわくしました。みんな『頑張れ頑張れ』と言って。(NHKスポーツアナウンサー河西三省役の)トータス松本さんと実況席にいたのですが、2人とも声を枯らしていました」
――泳ぐシーンをたくさん撮っていると思いますが、大変だったシーンは。
「ロサンゼルス五輪にエキシビジョンがあって、それも治五郎さんが勝手に言ったことなんですけど、みんなで日本泳法をやるシーンがあるのです。それが結構大変でした。撮影が4月頭でまず寒かった。あの時代は屋外なんですよ、それも夜のシーン。ふんどし一丁でみんなでやって寒さが身に堪えました」
――視聴者にはどんな風に喜んでもらいたいですか。
「やっぱりスポーツを通して明るくなれる、ということを伝えたいです。暗くなりそうな時代だからこそ、スポーツやお祭りみたいなことをやることで明るくなれると思います」
□阿部サダヲ(あべ・さだを)1970年4月23日、千葉県生まれ。49歳。92年より松尾スズキが主宰する劇団「大人計画」に参加。演技経験ゼロから役者人生をスタートさせた。数多くの映画やテレビドラマで活躍。宮藤官九郎らと結成したパンクコントバンド「グループ魂」ではボーカルを務める。
(ENCOUNT編集部・吉原知也/Tomoya Yoshihara)