渋谷ハロウィーン参加者に「投票行った?」 若者のリアルな声「10万円またくれるなら…」

第49回衆議院議員総選挙とハロウィーンが重なった31日。例年仮装した人々で賑わう渋谷・センター街ではこの日、色とりどりの衣装に身を包んだ人々が行き交うコロナ禍前の光景が戻ってきた。はたして仮装に興じる人々は投票に行ったのか。渋谷センター街で仮装した男女30人にアンケートを行った。

多くの人でごったがえす渋谷センター街【写真:ENCOUNT編集部】
多くの人でごったがえす渋谷センター街【写真:ENCOUNT編集部】

ハロウィーンで賑わう渋谷センター街で仮装した男女30人にアンケートを実施

 第49回衆議院議員総選挙とハロウィーンが重なった31日。例年仮装した人々で賑わう渋谷・センター街ではこの日、色とりどりの衣装に身を包んだ人々が行き交うコロナ禍前の光景が戻ってきた。はたして仮装に興じる人々は投票に行ったのか。渋谷センター街で仮装した男女30人にアンケートを行った。

 韓国ドラマ「イカゲーム」をイメージしたという緑のジャージ姿の22歳女性は「期日前投票に行ってきました。コロナ対策をもっとまともにやってほしいし、税金の使い道も透明にしてほしい!」と声を上げた。防護服にガスマスクをつけた自営業の22歳男性は「朝に行ってきました。若者の投票率が低いと言われてるので。政治に期待すること? さあ、なるようになれば」。一方、魔女とメイドに扮した19歳の女性2人組は「行ってません。興味がないというか……。10万円をまたくれるなら投票したい。あとは話題の政治家がいれば? 政治に期待することは特にありません」と話した。

 人気アニメ「鬼滅の刃」のキャラクター、甘露寺蜜璃と伊黒小芭内のコスプレをしたカップルの28歳の会社員女性は「ハロウィーンは毎年来てるけど、選挙は今回初めて行きました。関心はあまりないけど、若者の投票率が低いと言われてるので。彼にいろいろと聞いて、共産党に入れました」と話した。

 同じく「鬼滅の刃」の主人公・竈門炭治郎のハッピを着た30歳男性は「期日前投票で公明党に入れました。コロナ対応や10万円給付など、今までの実績があるから信頼できる」。一緒にいた我妻善逸のハッピ姿の44歳男性は「自分は軽度の知的障害があり、障害者手帳も持ってる。先日の街頭演説で岸田首相を見て、自民党に入れた。弱者に優しい政治をしてほしい」と訴えた。

「ラフナンバーズ」という登録名でYouTuberをしているという22歳の男性4人組は、ルパン三世、僕のヒーローアカデミア、呪術廻戦、遊戯王カードのモンスターというバラバラの仮装で参加。「ハロウィーンのことで頭がいっぱいで投票には行ってないけど、税金が高すぎる。たばこ税を上げるなら喫煙所も増やしてほしい」「政治はわかりづらくて、どこに投票すればいいかわからない。勉強しろって話かもしれないけど、もっと若者が興味を持てるような政治をしてほしい」と不満の声を上げた。

「毎回投票に行ってるが、今回は行きたくなかった」と語るのは、胸元の大きく開いたティンカーベルの衣装を着た建築業経営者の36歳男性。「支持政党は公明党だったけど、今回は出来レース。行っても行かなくてもどうせ一緒」と話し、セーラームーンのコスプレをした従業員の30歳男性と夜の街に消えていった。スパイダーマンのマスクを被った55歳の男性は「もちろん行ったよ。今は警備員の仕事があるが、コロナ禍で生活は苦しい。もう一度給付金がもらえると助かるから」と話した。

 マリオとルイージのコスプレをした16歳の学生カップルは「コロナが落ち着いてきたので、久しぶりに千葉から遊びに来ました。選挙はおじいちゃんおばあちゃんばかり行くから、若い人向けの政策が少ないとテレビで見た。早く18歳になって自分も投票に行きたい」と話した。

 今回、渋谷センター街で仮装をした男女30人にアンケートを行い、「投票した」と答えたのは8人。選挙権のない18歳以下の4人を除くと、投票率は約30%となった。十人十色の意見は国政に反映されるのか、はたして。

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