大谷凜香インタビュー 映画「犬鳴村」出演で本格的なホラー作品に挑戦
初めてのワイヤーアクションに奮闘
――ワイヤーアクションはこれまでも経験があったんですか?
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大谷「ワイヤーをつけたのは初めてでした。落ちるシーンでワイヤーを使ったんですけど、落ちるときはワイヤーをつけて、手動で上げてもらう。上げてもらってからは、自力で逆さになって、自分のタイミングで落ちるしかないので、上ではすごく孤独なんですよ。カメラも結構下にあるので遠いんです。自分との戦いでした」
――初めての経験が多かったんですね。ホラー映画は普段からご覧になるんですか?
大谷「いえ、見ないです。ホラー映画も初めての挑戦。前回出演した作品もホラー的な要素のある映画だったんですけど(映画『ミスミソウ』)、ホラーというよりはサスペンスですかね。こんなに本格的なホラーは初めてです」
――役作りやモチベーションの維持が難しかったのでは?
大谷「難しかったです。ホラーがどういう空気の現場で作られているか想像できなかったので、共演者の方に話しかけるまでにすごく時間がかかりました。『もしみなさんが世界に入っていたら話しかけるの邪魔かな』と思ったりして。(主演の)三吉彩花さんは、音楽を聞きながら外を眺めていることもあったので、『どうしよう』と思ったんですけど、話してみたら気さくで。むしろみんなお互いに探りあっていただけで、打ち解けてしまえば、みんな仲が良かったです」
――出来上がった作品はもうご覧になりましたか?
大谷「みんなで試写を見たんですけど、自分が出ているシーンに関しては、特殊メイクをされているのも見ているし、セットを作っているのも見ているし、台本も読んでいるし、心構えができるんですよ。でも三吉さんが病院で働いている役だったので、病院のシーンがあるんですけど、そのシーンは他のキャストはほとんど行っていなかったんです。ストーリーは台本で先にわかっていながらも、怖かったです」
――それだけホラーファンの皆さんに満足してもらえる仕上がりになっているんですね
大谷「そうだといいですね。けっこう『怖かった』『落ちるシーンが印象的だった』と言ってもらえるので、やった甲斐があったかなと思います」
―― 一番苦労したのは落ちるシーンですか?
大谷「そうですね。何回もではなく何日間も落ちていたので。落ちるときも、ただ落ちるのではなくって、電話をしながら落ちるとか、プラスアルファの要素も多くて。そもそも芝居をしないといけないから、考えること、やらなきゃいけないことがすごく多いシーン。自分の中ですごい忙しかったです。『あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ』って。わかってはいても、身体が動かなかったり。上から落ちるときは、風でぐるぐる回っちゃうんですよ。でも自分でどうしようもなくって。落ちながら回ったりもするから、ちょうどカメラに顔を向けて落ちたいのに、後ろ向いて落ちちゃって撮り直したり。1つのシーンで、多くて10回は撮り直しました」
映画「犬鳴村」は2月7日より全国公開。
後編はデビューから現在までの活動について、また二十歳を迎えてこれから考えていることなどを語っていただきます。(続く)