「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」今夜放送 声優・石川由依がコメント「最高峰の作品」
石川由依「年齢・性別・国籍・文化、関係なくどんな方にも届く作品だと思います」
石川、浪川の一問一答は以下の通り。
○石川由依
――作品の魅力は?
「素晴らしい映像、素晴らしい物語、素晴らしい音楽。素晴らしい方々によって、ていねいにていねいに生み出されたどこをとっても最高峰の作品。忘れかけてたもの、大切にしなければいけないものを改めて思い出させてくれる作品です」
――主人公の魅力は?
「ヴァイオレットは人から言われたことをストレートに受け取り、思ったことをそのまま口にしたりするのですが、その口にしたことが実は非常に大切なことだったり、思っていても口に出さないことだったりして、大事なことを思い出させてくれる存在です。ゼロの状態からスタートして、何も知らないからこそ、人を傷つけることも中にはあるのですが、だからこそ、はっとさせられることがたくさんあって……。そこからたくさんの人に色々なことを教えてもらいながら成長してゆく姿にも胸を打たれます。最初は本当に折れてしまいそうなか弱い存在だったのに、(物語の終盤では)強い子になったな……と尊敬の念を抱きました」
――ヴァイオレットを演じるにあたってはどんなところに注意しましたか?
「最初のアフレコで監督から『(戦う武器として育てられ人の感情がわからないヴァイオレットの)今の段階の感情はゼロで、赤ちゃん状態』と言われ、どう自分の感情をゼロにして言葉を発するかに苦心しました。ヴァイオレットはまだ物事をよく知らず、言葉自体は知っていても深い意味は知らない状態なので、思った言葉がストレートに口からポロポロ出てくるように間を作らずにしゃべるのを心がけました。そんなヴァイオレットが少しずつ成長してゆくのですが、先の話数までシナリオを読んで、成長の度合い(ペース)を考えながらアフレコにのぞみました。
本当に少しずつ少しずつの成長なので、繊細な芝居が求められるという緊張感はずっとありました。敢えて無理に大きな演技をしようとせず、監督の指示に従い、脚本というレールに乗って、京アニの素晴らしい映像に負けないお芝居を! というのはずっと思っていました。初めてヴァイオレットを見たときに一目惚れし、『絶対やりたい!』と思ったキャラクターだったので、役者として今まで培ってきたものをこの作品で全部ぶつけようと思ってのぞみました」
――特に印象的なシーン、セリフは?
「(神回と言われる)10話も大好きなのですが、ヴァイオレット視点で語るなら、ヴァイオレットが心に抱えていた葛藤を乗り超える9話が印象深いです。
※ヴァイオレットは戦時中、少女兵として多くの人を殺めてきた。その自分が手紙の代筆という職業を続けていてもいいのか思い悩み、それを乗り超えるのが9話。
ヴァイオレットが手紙の代筆を通して出会った人々、やってきた事を思い出すシーンが好きです。出会った人々も見えないところで、ヴァイオレットと同じように成長しているのが感じられるんです。そしてそのあとのホッジンズ社長がヴァイオレットに向けた言葉『してきたことは消せない。でも…でも…君が自動手記人形としてやってきたことも消えないんだよ』というセリフも胸に響きました。また、10話でのヴァイオレットのセリフ『人には届けたい想いがあるのです。届かなくていい手紙なんてないのですよ』というセリフも心に残ります。その前の9話で郵便社の先輩からヴァイオレット自身が言われた言葉でもあり、ヴァイオレットはその言葉をちゃんと覚え、理解し、次の誰かに伝える……そのつながりが素晴らしいです」
――金曜ロードショーの視聴者のみなさんに一言
「この作品は年齢・性別・国籍・文化、関係なくどんな方にも届く作品だと思います。誰にも存在する大事なことを思い出させてくれる素晴らしい作品です。この作品のファンの方はもちろん、知らないみなさんにも、この機会に『外伝』含め見て頂けたらうれしいです。たくさんのスタッフが想いと願いを込めて大切にていねいに作り上げました。その想いをテレビを通して受け取って頂けたら幸いです。家族と…大切な方と…お誘いあわせのうえぜひご覧ください!」