なぜSKE48福士奈央は「THE W」に挑み続けるのか アイドルの殻破れた理由を激白
SKE48の名は使わず「福士奈央」として出場
――昨年は出場しませんでしたが、なぜ不参加だったのでしょうか。
「一昨年、準決勝敗退という結果に終わって、そこで少し心が折れてしまいました。私には無理なのか、アイドルには無理なんじゃないか、と考えることもあり、正直その時の私は芸人さんにも失礼だと思い、お笑いから離れる時間を作りました」
――再挑戦を決めた理由は。
「昨年は、SKE48としての活動しかできなかった1年で、どこか物足りなさを感じたんです。もっと挑戦したかったと後悔したので、今年は絶対に出ようと思い、夏頃から本格的に動き出しました」
――2回戦を突破しましたが、久しぶりの賞レースのステージはいかがでしたか。
「すごく緊張して、何も聞こえなくなり、しかも序盤でネタを飛ばしてしまって……。でも奇跡的に、アドリブで出た台詞と最後がつながって、本当に自分持っているなと思いました(笑)。マネージャーさんや見に来てくれたメンバーの荒井優希ちゃんが『ウケてたよ!』と言ってくれてホッとしましたね」
――準決勝1日目を終えての感想をお願いします。
「自分としてはやり切れて、ステージに立ってネタをしているとき、ずっと楽しかったんです。でも、終わった後に考えてみたら、『自分の実力が足りてない』と思ったのが率直な感想です。前後に出演された方と比べて『追いつけなかった……』と正直思ってしまいました。レベルが高くて、準決勝に勝ち進んだ全員が面白かったです」
――緊張せずにネタを披露できましたか。
「本番前に緊張をほぐすため、劇場公演前やライブ前にもやっているように、自分でパンパン手を叩いたりするのですが、それをやりすぎて、ネタをしているときに見たら手が真っ赤でした(笑)。たぶん、力がこもっていた4分間だったと思います」
――準決勝2日目へ向けての意気込みをお願いします。
「今日の分を巻き返したいなというのもありますし、準決勝2日目に披露するネタはこれまでとは系統が違うものになっているので、私のことを見てくださっている方はビックリするんじゃないかと思います。気持ちを切り替えて、新しい福士奈央のネタを見ていただけるように頑張りたいと思います」
――初の決勝進出に自信はありますか。
「あります。今年は、お笑いを楽しんで稽古もネタ作りもできて、追い詰められることもなくお笑いと向き合えています。よりお笑いにハマった1年なので、決勝に届けばいいなと思っています」
――現在は胸を張って自分のことを「女芸人」と言えますか。
「今までは、エントリー名を『福士奈央(SKE48)』にしていたのですが、今年からはSKE48を取って『福士奈央』だけで挑んでいます。なので、お笑いのステージには、芸人として立っています。なので、決勝で視聴者のみなさんをびっくりさせたいですね。あの子、アイドルなんだ!って」
――21年は、SKE48の中心メンバー・松井珠理奈さん、高柳明音さんが卒業して、グループにとって大きな変化があった1年でした。“新しいSKE48”がスタートした今、福士さんはグループの中でどんな存在でありたいと思っていますか。
「初めてお笑いに挑戦する時、型からはみ出ることが恐かったのですが、“自分にしかできないこと”というのは、すごく大切なことだと感じました。いろんな個性を持った後輩も増えているので、『福士さんもやっていたから、私も何か挑戦してみよう!』と、メンバーには物怖じせず挑戦してほしいです。お手本というか、そんな存在になれたらと思っています」
――最後にアイドルとお笑いの二刀流で実現させたいことはありますか。
「まずは、THE Wの決勝に行くのが1番の目標です! 今年、決勝進出が叶わなくても、SKE48の活動を頑張りながら、芸人としての挑戦も続けていきたいと思っています。まだ実現できていないので、いつかSKE48の劇場でネタを披露したいです!」
□福士奈央(ふくし・なお)、1999年4月23日、栃木県出身。2013年11月に開催された「第1回AKB48グループ ドラフト会議」でSKE48のチームEに指名され、グループに加入。16年より同チームの副リーダーとなり、地元・佐野市の魅力を発信する「佐野ブランド姫」としても活動。ニックネームは「どんちゃん」。9月1日にリリースされた28枚目のシングル「あの頃の君を見つけた」では、世界の山ちゃん応援ソング「世界のスーパーヒーロー」に参加。また、SKE48メンバー総勢60人のずぶぬれ姿を収めた写真集「ずぶ濡れSKE48」(扶桑社ムック)が絶賛発売中。