紅白歌合戦、近づく司会者発表 紅組は多彩な候補者…例年とは違う事情とは
今年の大みそかに放送される「第72回NHK紅白歌合戦」は例年と違い、改修工事中のNHKホールではなく、東京国際フォーラムを会場に行われるが、もう一つ、例年とは違いそうなことがある。紅組の司会の候補者の範囲が少し広がっている可能性があること。
2010年以降の紅白11回中、8回朝ドラのヒロインが紅組司会、すべて前期朝ドラ
今年の大みそかに放送される「第72回NHK紅白歌合戦」は例年と違い、改修工事中のNHKホールではなく、東京国際フォーラムを会場に行われるが、もう一つ、例年とは違いそうなことがある。紅組の司会の候補者の範囲が少し広がっている可能性があること。
紅白歌合戦の紅組の司会者は、近年、朝ドラのヒロインが務めることが多い。2010年以降をみると、10年(第61回)は「ゲゲゲの女房」の松下奈緒、11年(第62回)は「おひさま」の井上真央、12年(第63回)は「梅ちゃん先生」の堀北真希、14年(第65回)は「花子とアン」の吉高由里子、16年(第67回)と17年(第68回)は17年前期「ひよっこ」の有村架純、18年(第69回)は19年前期「なつぞら」の広瀬すず、20年(第71回)は「エール」に出演した二階堂ふみが紅組の司会を務めた。今年も当然、現在放送中の「おかえりモネ」の清原果耶は有力候補だろう。
10年以降の11回の紅白のうち、綾瀬はるかが司会を務めた第64回、第66回、第70回以外の8回は、すべて朝ドラのヒロイン経験者が紅組の司会を務めているが、この朝ドラにはある共通点がある。1年間に前期と後期の2作放送される朝ドラのうち、すべて春から秋にかけて放送される前期の作品だということ。
前期は東京制作、後期は大阪制作。後期の朝ドラは、おおむね10月から3月にかけて放送され、紅白の準備の時期は大阪で朝ドラの撮影を行っている。後期の朝ドラのヒロインが撮影を途中で抜け出し、大阪から上京して紅白の仕事に参加するのはかなり厳しいと考えられてきたからだ。
ところが、今年の後期の朝ドラはちょっと違う。11月1日にスタートする「カムカムエヴリバディ」はラジオ講座とともに歩んだ祖母(安子)、母(るい)、娘(ひなた)の3世代の女性たちが紡いでいく、100年のファミリーストーリー。初代ヒロイン・安子を上白石が、続く2代目ヒロイン・るいを深津絵里、3代目ヒロイン・ひなたを川栄李奈が演じる。紅白のリハーサルなどの時期には、ほぼ撮影の峠を越えているヒロインがいる可能性が高いと思われる。今年に限っては、後期の朝ドラのヒロインが紅組の司会者の候補者のリストに入っても不思議ではない状況だ。紅白の司会者の発表は10月末か11月初旬に行われることが多い。注目の発表は近づいている。