映画監督の園子温が9日、都内で行われた映画「プリズナーズ・オブ・ゴーストランド」の公開記念舞台あいさつに登場した。当日は同作に出演する栗原類、坂口拓（TAK∴）、中屋柚香も登壇。イベントでは撮影中のエピソードなどが語られた。

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　今回、ハリウッドデビュー作となる園監督は、「15年以上前から向こうで撮りたいという思いが強くて、何度もハリウッドでオーディションしたり、プロモーションしたりしていたのですが、やっと第1作目が作れて感無量であります。すごいうれしいです」と喜びの声をあげた。

　同作は、ニコラス・ケイジを主演に迎えた痛快エンターテインメント。ニコラス演じる悪名高き銀行強盗ヒーローが市井の人々のために立ち上がる。すでにアメリカでも公開されている。

「アメリカでの反響はどうですか」というMCからの質問に、園監督は「僕は、そういうの見ないんですよ。考えてもしょうがないので。百何十館で公開されていると思うんですけど、1人ずつ反応を聞くわけにもいかないんで、野となって山となればいいかなと思っております」と話し、いつもの園節を披露していた。

　ニコラスの印象について聞かれた園監督は「本人がすごく謙虚でしたね。若手の俳優くらい謙虚。何も考えずに演出していましたね。あとで、そういえばニコラス・ケイジに演出したわと気付いたくらい」と振り返った。さらに園は「撮影前にも一緒に安い居酒屋に行きましたね。新宿のゴールデン街で飲んでカラオケ行ったりしていましたね。ボディーガードもいなくて若者と飲んでましたよ」と、ニコラスとの交流をサラリと答えていた。

　ハリウッド映画でありながらオール日本ロケを実施した同作。園監督は「最初はマカロニウエスタンのような西部劇にするつもりだったんですが、2年前に心筋梗塞で倒れたことから、ニコラスから『メキシコで撮るのは大変だから日本で撮ろう』と言われて、こういう作品になりました。心筋梗塞のおかげで奇妙な映画が作れたということですね。自分の心筋梗塞にありがとうと言いたい。今日はたくさんの人に集まっていただき感無量です。どうもありがとうございました」と語り、頭を下げた。