奈緒、夫役・東出昌大のことが「すごい怖かった」と語った理由 舞台あいさつで明かす
俳優の東出昌大が3年ぶりに主演した映画「草の響き」の公開記念舞台あいさつが9日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で行われ、東出、奈緒、斎藤久志監督が登壇した。
東出、奈緒、大東の3人でドライブに行き交流を深める
俳優の東出昌大が3年ぶりに主演した映画「草の響き」の公開記念舞台あいさつが9日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で行われ、東出、奈緒、斎藤久志監督が登壇した。
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映画は北海道・函館市出身の作家・佐藤泰志氏の短編小説が原作。心に失調をきたし、妻・純子(奈緒)とふたりで故郷・函館へ戻ってきた和雄(東出)とその友人・研二(大東駿介)や街で出会った若者の物語。「空の瞳とカタツムリ」(2019)、「なにもこわいことはない」(13)の斎藤監督がメガホンをとり、佐藤氏の没後30年企画作品として製作された。
「原作では主人公は独身で、舞台は八王子。それを変更し、映画的に成立している印象を受けたので、撮影を楽しみにしていました」と東出。監督からは「お芝居をしてくれるな」という注文があったと明かし、「どうやったら、それに到達するのかを模索する日々だったと思います。お芝居はそもそもうそですからね」。
一方の奈緒は映画オリジナルキャラクターの妻を演じるために、撮影の前に単身、函館入り。「1人だったので、遠くまで来たなと思いました。南(福岡県)出身なので、海が全然違うんです。『お芝居をしないでくれ』という壁にぶつかって、撮影中も模索し続けました。夫婦役もあまりやったことがなかったし、2人のひずみが生まれているというのがスタートだったので、難しいところがありました」と振り返った。
東出とはこれまですれ違った程度だったそうで、「お話もしたことがなかったし、お芝居への恐怖もあって、すごく怖かったんですよ。監督から『そんなに怖いやつじゃないよ』といっていただき、それからお昼を一緒に取りました」と笑う。斎藤監督は(撮影がなかったときに)3人(東出、奈緒、大東)が自主練した部分が大きかったかな。特に、東出君と大東さんがドライブに行ったりしたことがいい空気感になっていた」と褒めた。
奈緒は「私自身、このときにしか撮れなかった、奇跡のような瞬間が詰まった映画です。みなさんの大切な五感で受け取ってうれしいです」。東出は「考えるよりも感じた方が深く受け止められるんじゃないかな、と思います。きっと、いい映画だと思っています。名シーンみたいなシーンはなく、ゆるい大河の流れのような日常を撮り続けているような映画なので、感じていただければ」と話した。