ユニット抗争もプロレスの華 DAMNATIONが解散したDDTの今【連載vol.63】
HARASHIMA「DBへの思いでわれわれは負けていない」
吉村は「ノーチラスのころから、上野さんは僕の前を走っていた。それは分かっている。でも、悔しくないといったらうそになる」と、あくまでクールに自身の立ち位置を見据えている。
とはいえ、タッグは1+1が単純に2になるわけではない。個々の力ももちろん大切だが、2人のコンビネーションが何よりも重要だ。1+1が3や5、いや10になることもよくある。
吉村の頑張りを見守ってきたHARASHIMAは「竹下が最高の時を迎えているのも確かだし、The 37KAMIINAも素晴らしいユニット。でもDBへの思いでわれわれは負けていない。何よりDBを応援してくれるファンの人たちに、悲しい思いをさせたくない」と拳を握りしめる。
KO-Dタッグ王座を奪い最強者決定リーグ戦「D王 GRAND PRIX 2021 Ⅱ」(11・6横浜大会~12・5後楽園ホール大会)に突入する。Aブロックを吉村が勝ち残り、BブロックはHARASHIMAが生き残り、タッグ王者コンビ同士で優勝決定戦を争う。ユニット抗争でもDBが天下を握るという野望もある。
爽やかな笑顔の下には、負けず嫌いの激しい闘志を燃やすHARASHIMA。それに呼応する吉村。未知の可能性を秘め、タッグの魔力を発揮するチームになるかも知れない。
「やってやるさ」とHARASHIMAがポーズを決め、吉村が力強くうなずいた。
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【写真】勢いに乗るDDTサウナ部「The 37KAMINA」の竹下幸之介と勝俣駿馬