黒柳徹子と爆笑太田が対談 「向田邦子が愛され続ける理由」に迫るスペシャル番組決定
BS-TBSは11月13日、脚本家で作家の向田邦子さんの没後40年特別企画「向田邦子に“恋”して」(午後7時)を放送する。
1981年8月22日、台湾での飛行機事故で帰らぬ人に
BS-TBSは11月13日、脚本家で作家の向田邦子さんの没後40年特別企画「向田邦子に“恋”して」(午後7時)を放送する。
向田さんは、1929年東京生まれ。映画雑誌の編集者を経て、ラジオの構成作家、テレビ脚本家として活躍。代表作「寺内貫太郎一家」「時間ですよ」「阿修羅のごとく」をはじめ、手がけたドラマは1000本にものぼる。
エッセー・小説の執筆でも才能を示し、80年には、「小説新潮」に連載中の「思い出トランプ」の「花の名前」「かわうそ」「犬小屋」で第83回直木賞を受賞。ますますの活躍が期待されていたなか、81年8月22日、台湾での飛行機事故で、帰らぬ人となった。51歳だった。
没後40年の今年、多くの書店で特集コーナーが設けられている。また、1月には南青山で特別イベントが開催され、自筆原稿や資料、普段身に着けていた衣服や愛用品などの展示が行われた。イベント会場で見受けられたのは、向田さんが生きた時代を知らないはずの、若い女性たち。なぜ、向田さんとその作品は、時代を超えて愛され続け、今なお若い世代を魅了するのだろうか。
番組では、黒柳徹子とお笑いコンビ「爆笑問題」の太田光のロング対談を軸に、TBSで放送された名作ドラマの名シーンの数々、向田さんファンの著名人のインタビューなどで構成。「向田邦子が愛され続ける理由」「今も色あせぬ向田邦子の魅力」にトコトン迫るスペシャル番組となる。
プライベートで向田さんと親交があった黒柳は、向田さんとのエピソードの数々を披露。向田さんの家に入りびたり手料理をいただいていたことや、黒柳が出演したTBSのラジオドラマのせりふ「禍福は糾える縄の如し」の意味を向田さんに聞いた時のこと、向田家の留守番電話に黒柳が連続9回メッセージを残した話など、2人の親交の深さがうかがい知れるエピソードが続々と登場する。
また番組冒頭では、向田さんが生前着用していた洋服がスタジオ内に並べられているのを目にした黒柳が涙ぐむ場面もあった。
一方、向田さんを敬愛し、「向田邦子の陽射し」の著書もある太田。自身がコメディアンになりたいと思ったきっかけは、ドラマ「時間ですよ」の堺正章だったと明かす。また、「向田邦子さんのすごさは『説明せりふのない脚本』。自分はすべてを言葉で説明してしまうけれど、話せば話すほど向田邦子さんが遠くなる気がする」と語った。
女優の美村里江、酒井若菜、小説家の小川糸はVTR出演。向田さんへの思いを語る。
「七人の孫」「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」をはじめとする、TBSで放送された数々の名作ドラマの名シーンもたっぷりと放送する。
□プロデューサーよりコメント(BS-TBS 笠原 啓)
「寺内貫太郎一家」を子供の頃見てハマっていた身としては、向田邦子さんという比類なき作家の魅力の一端でも、この番組で伝えられたら何よりです。黒柳さんと太田さんのトークがとにかく秀逸!特に、向田作品にまつわる黒柳さんの意外な一言に、心打たれました。