【電波生活】テレ朝「全力坂」意外な誕生秘話 企画書わずか3行で16年半続く長寿番組に

「いざ現場に行くと、思いもよらぬ人の多さだったり、工事が始まっていたり」

 大変なのは出演者ばかりではない。スタッフも同様だ。

「カメラなど重い機材を持って坂道を並走しますので転んでけがをすることもあります。また、道路使用の許可は必ず取りますし、事前にロケハンも行いますが、いざ現場に行くと、時間によって思いもよらぬ人の多さだったり、工事が始まっていたりすることもあります」

 16年半、視聴者に愛されてきた要因をプロデューサーの立場でどう分析しているかを聞いてみた。

「東京での撮影が多いので、生活に根ざした身近な場所が出てきたりするとシンパシーを感じてもらえるのかもしれません。あと全力で頑張って走っている人の姿を見て、自分は今日、頑張れたかなとか、俺も明日、頑張ろうと思ってもらえるのかもしれません。マンネリと言われるかもしれませんが、悪くないマンネリという気はしています。元気をお伝えできるようにと思っています」

 女優・川口春奈もこの番組が好きで、自身のYouTubeチャンネルで自身が坂を駆け上がる動画を公開して話題となった。本物の番組に出演する可能性はどうだろう。

「ぜひ、出ていただきたいです。ぜひ、お待ちしております(笑)」

 今後の目標を尋ねると、佐藤氏はそんなに目立つ番組ではないから、と謙虚だが、来年1月には放送3000回達成の予定だ。佐藤氏は「何か面白いことをやってみたい」と話した。

次のページへ (3/3) 【写真】テレビ朝日系「全力坂」のタイトルロゴ
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