「無理にテレビで出そうとは思わない」 カンニング竹山がライブでしか“芸”を見せないワケ

配信はピー音は入りますけど会場で見れない映像も楽しめます【写真:塩見徹】
配信はピー音は入りますけど会場で見れない映像も楽しめます【写真:塩見徹】

ライブをやらない芸人はただのタレント

――単なるお笑いライブではなく、タブーに切り込んでいくという姿勢がある。

「タブーなものを、笑いにしてみるという試みですね。根本はあくまで笑いであって、それがはたして笑いになるのかというチャレンジ。なおかつ何かしら学びになることも入れたいし、最近は後半は泣けるような流れにして、最後バンと笑わせて終わりたい。ライブというより、鈴木おさむが演出、カンニング竹山が1人座長の舞台という感じで、ありがたいことに竹山のファンじゃなく『放送禁止』という舞台自体のファンがいる。鈴木おさむとカンニング竹山が今年は何を作り出したんだろうと、作品を見に来てくれてる感じですね」

――テレビではコメンテーターとしても活躍しているが、やはり本職はお笑い芸人。

「『放送禁止』の姿が本来の僕で、テレビは仕事ですよね。よく『こいつ何も面白くねえな』『こいつで笑ったこと一度もねえよ』とか言われてますけど、こっちも内心『何も知らねえんだな』って思ってる。芸人として、基本はライブで、それを無理にテレビで出そうとは思わない。いろんな芸人さんの考え方があるけど、僕はライブをやらない芸人はただのタレントだと思ってます。

 それでも、3分とか4分とかのネタ作って、ピンでネタ番組出たほうがいいのかなって悩んだ時期もある。そんなとき、偶然テレビ局のトイレでビートたけしさんと2人になって、そのこと相談したら、『やんなくていいよ。だってお前ライブやってんじゃん。お前がライブで2時間かけてやってんのを、無理やり3分とか4分にしなくてもいい』って。たけしさんがそう言うならいいやって。

 テレビでは面白くないと思われても構わないんですよ。だって舞台を本気でやってるんですから。カンニング竹山の芸はこういうものだっていうのを10月13日の『放送禁止』でお見せしますからぜひ会場に見に来てください。また今年は配信をやりますから会場に来ることが出来ない人もぜひ楽しんでください」

□カンニング竹山/竹山隆範(たけやま・たかのり)1971年4月2日、福岡県出身。92年、小学校の同級生だった中島忠幸と組んでお笑いコンビ「カンニング」を結成。2006年12月、白血病の療養中だった相方の中島がウイルス性肺炎を発症し死去。以降、芸名を本名から「カンニング竹山」に変更しピン芸人として活動する。放送作家の鈴木おさむと2008年から始めた単独ライブ「放送禁止」は今年で14回目を迎え、10月13日東京・中野サンプラザで「放送禁止2021 in 中野サンプラザ」を有観客と配信で開催する。

カンニング竹山単独ライブ
「放送禁止2021 in中野サンプラザ」
日時:2021年10月13日(水)午後6時開演
会場:中野サンプラザ
出演:カンニング竹山、構成:演出 鈴木おさむ
チケット:¥6,000 全席指定
ローソンチケット:http://l-tike.com/ (Lコード:34547)
チケットぴあ http://t.pia.jp/(Pコード:508-540)
イープラス http://eplus.jp

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