斎藤工、今の“映画の尺”に警鐘「セリフの間や映画の余韻を楽しむことがなくなっている」

「映画工房」“ドラマ版”共演に意欲を見せた斎藤工(左)と板谷由夏【写真:荒川祐史】
「映画工房」“ドラマ版”共演に意欲を見せた斎藤工(左)と板谷由夏【写真:荒川祐史】

ドラマ「最上の命医」で共演の斎藤と板谷、夢は「映画工房」の“ドラマ版”で共演

 斎藤は「『サマーフィルムにのって』(2021年8月劇場公開)を見たら、未来の映画の尺は5秒がスタンダードとなっているという設定だったけども、今の映画の尺はほとんど70~90分。昔のような長い作品は少ない。YouTubeも倍速で見るみたいな感じで、セリフの間や映画の余韻を楽しむことがなくなっている。今の時代、映画がどうあるべきかを考えて、倍速じゃなくて、映画を届けたい。結構、僕らの役割って大事だなと実感しています」と映画愛を語った。

 2人は2011年1月期、斎藤主演のテレビ東京系連続ドラマ「最上の命医」で共演している。

 斎藤は「俳優というのは、セリフをどれだけ、その人の言葉として話せるかという職業ですが、実は普段の方が100倍魅力的な人が結構いるんですよね。でも、(『最上の命医』での)板谷さんのセリフは、役柄の言葉が本人と一致するんです」と話すと、板谷は「それはうれしい。私、さっきメイクをしながら、そろそろ工と役者として共演したいと思っていたんだよね」と話す。

 これには、斎藤も同意し、「自然と立ち位置が(『映画工房』と)同じになりそう」と笑った。記者が「せっかくだから『映画工房』ドラマ版を作るのは?」と水を向けると、2人も「それは面白い」と乗り気に。斎藤は「舞台は配給会社で、これは買い付けしないといけないやつ、これは買い付けなくていいやつといった感じで……。友情出演にはあの人に……」と夢を膨らませていた。ドラマ版実現の折には、ENCOUNTまでぜひ一報を。

□斎藤工(さいとう・たくみ)1981年8月22日、東京都出身。2018年、長編初監督作「blank13」が国内外の映画祭で8冠を獲得。監督作には「TATAMI」「フードロア:Life in a Box」「COMPLY+-ANCE」「ゾッキ」がある。企画・プロデュースしたリリー・フランキー主演映画「その日、カレーライスができるまで」、出演映画「孤狼の血 LEVEL2」が公開中。21年7月期のテレビ朝日系主演ドラマ「漂着者」では主演を務めた。今後は「CUBE 一度入ったら、最後」(10月22日公開)、「愛のまなざしを」(11月12日公開)、主演映画「シン・ウルトラマン」(公開日調整中)が控える。

□板谷由夏(いたや・ゆか)1975年6月22日、福岡県出身。ファッションモデルとしてデビュー。99年に「avec mon mari」(大谷健太郎監督)で女優として映画デビューし、ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。「運命じゃない人」で毎日映画コンクール女優助演賞、「サッド ヴァケイション」では高崎映画祭最優秀助演女優賞に選ばれた。小池真理子原作の「欲望」で主演したほか、「クローズド・ノート」「アウトレイジ」「SUNNY 強い気持ち・強い愛」「37セカンズ」などに出演。日本テレビ系ニュース「NEWS ZERO」のキャスターを11年勤め、ファッションブランド「SINME」のプロデューサーとしての一面も持つ。

斎藤工
ヘアメイク:赤塚修二(メーキャップルーム)
スタイリスト:yoppy @ juice

板谷由夏
ヘアメイク:JILL 林カツヨシ
スタイリスト:古田ひろひこ

【番組情報】
「斎藤工×板谷由夏 映画工房」
毎週金曜、午後9時30分~
[無料放送]【WOWOWプライム】/[無料トライアル実施中]【WOWOWオンデマンド】
10周年回(♯509) 10月1日午後9時30分~放送・配信

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