「TikTokでダメだったら…」とは考えなかった、30歳meiyoが明かすポジティブ思考
動画を作る側も共感するキラーワード「なにやってもうまくいかない」
――どうしてそれがバズったと考えてますか?
「等身大の歌詞ですかね。いろんな動画を見ていく中で、『バズらない』って言ってる動画もたくさん出てきたんです。なので、動画を作ってる側の人も共感してくれたのかなと」
――動画を作る側の気持ちに寄り添った結果、大きなバズを生み出したんですね。最後の歌詞の『何にもやってないだけじゃない?』という歌詞も印象に残りました。
「ひとしきりバズらせた後にフルバージョンを作った曲なので、サビは本当になにやってもうまくいかないと思い込んでいた時の歌詞ですけど、最後の歌詞は自分に宛てて書いたんですよ。この曲は皮肉めいた歌詞で、それぞれの捉え方があると思うけど、最後は『ここまでやってれば、最初から行けたんじゃない?』というバズらせようとしたから書けた自分の本音のような歌詞でもあります」
――7月15日に投稿して曲がバズっていった後も、カラオケバージョンやコードを公開したり、「なにやってもうまくいかないエピソード」を募集したり、インスタグラムのストーリーズで他のユーザーの投稿を絶えず紹介したりと、いろんなコンテンツを上げ続けていましたよね。そこにはどういった思いがあったのでしょうか。
「これまでもバンド時代に少しバズったことがあったんですけど、それで終わってしまっていたんです。今回はユニバーサルの方が親身に相談乗ってくれて、面白がってくれた波を止めないことができました。バズった直後は、他の曲も出そうと必死になっていたんですけど、新しい曲も投稿しつつ、『なにやってもうまくいかない』を楽しんでくれる人のために、ユーザーとして曲を楽しんだ時にどういうものが欲しくなるのかなっていうことを考えて動画にすることを意識しました。自身もユーザーだから、『こうして欲しい』が見えてくるようになって」
――自身もユーザーとして試行錯誤したからこそ得られた共感力がそこにはあったのかもしれませんね。今後はライブも行っていきたいですか?
「はい。この曲はライブで別バージョンのアレンジをしても面白いかもしれないし、楽曲はバンドの曲も含めたくさんあるので、早くライブもしたいなと思います」
□meiyo(メイヨー)1991年1月7日生まれ。2018年に演奏・歌唱・歌詞・作編曲を行う「ワタナベタカシ」から活動名を「meiyo」へと改名し、活動をスタート。ひねくれ過ぎて一回転、逆に真っ直ぐな歌詞とどこか懐かしさを感じるメロディライン。時代に忘れ去られたアイロニカル・パワーポップを発信中。21年にTikTokアカウントを開設しオリジナル曲「なにやってもうまくいかない」の投稿がバズを生み出し、楽曲を使った投稿は4万件超え。TikTok内急上昇チャートでは1位を獲得し、配信前から総再生回数1億回を超えるなど話題沸騰中の今注目のアーティスト。