「TikTokでダメだったら…」とは考えなかった、30歳meiyoが明かすポジティブ思考
TikTokから新人が出てくることを音楽業界が期待してることに驚きがあった
――メジャーへの憧れはあったのでしょうか。
「メジャーデビューしたい気持ちはありましたけど、24歳でソロになって歌いはじめたので、『できないよね』という思いがデビューしたい反面でありました。新人募集の要項は24歳くらいから外れているので、メジャーデビューできそうな年齢は過ぎていて」
――でも、こうしてTikTokでチャンスを掴んでデビューに至ったわけですね。
「そうですね。TikTokには幅広いユーザーがいて、ボカロが好きな人がいればロックが好きな人もいる。フィールドが昔より広がってるんだって感じます。TikTokはアップするとある一定の再生回数は行くんですよね。ワタナベタカシ名義や別のバンド活動をしていた時も一定数は回っていて、それだけ再生してくれている時点で自分なりには『デカいな』と感じていました」
――meiyoとして投稿をはじめてからメジャーデビューまではあっという間でしたね。
「3月に投稿をはじめた当初は小さなライブハウスで無観客配信のライブをしていたんですけど、今の状況は信じられないです(笑)」
――どういった経緯でデビューまでたどり着いたんでしょうか?
「3月に投稿をはじめて、『うろちょろ』が20万再生くらい伸びたときにユニバーサルミュージックから声がかかりました。それだけTikTokから新人が出てくることを音楽業界が期待してることに驚きがありましたね。その後も、何者だって思わせるミュージックビデオをアップしたり、カバーを投稿したり、バズらなくても種をまくイメージで歌詞募集したりと試行錯誤しました。でも、大げさな伸び方はしなかったんですよ」
――そこからどのようにして、メジャーデビュー曲となる「なにやってもうまくいかない」が誕生したんですか?
「レーベルから声をかけてもらって、決められた期間で成果出せたらっていう目標があったんですけど、本当に大した成果のないまま1か月半が経って。ユーザーとして楽しんだ時にどういう音楽が欲しくなるのかなと思って投稿をたくさん見たり、気になる音楽が流れたら『最初にこの音楽で投稿された動画はなんだろう?』と確認したり、こういう歌詞にこういう投稿が使われるんだと学んだりした上で、投稿し続けたんです。でも、その1か月半何もうまくいかなかった(笑)。『やばいな』と思ったときに作ったのがこの曲でした。『もう、なにやってもうまくいかない』と思って、そのまま投稿しようと思ったんですよね。そうしたら、それがスッと伸びました」