「Yogibo presents RIZIN.30」（2021年9月19日、さいたまスーパーアリーナ）

　バンタム級トーナメント優勝候補の井上直樹（セラ・ロンゴ・ファイトチーム）が金太郎（パンクラス大阪稲垣組）を激闘の末、破り準決勝に進出した。

　RIZINバンタム級王者の堀口恭司がベラトールに移籍し、注目を集めるトーナメント。

　19歳で米UFCと契約した井上に対し、少年時代はケンカに明け暮れた金太郎。異なるバックボーンも、頂点を狙う気持ちは同じだ。試合は壮絶となった。

　1R、井上はジャブ、ロー、右ハイと繰り出す。サウスポーの金太郎は、左ミドルが有効だ。緊張感あふれる攻防は3R、大きく動く。金太郎は足にダメージを蓄積させながらも“打って来い”のポーズ。ケンカ殺法をさく裂させ、手数を増やして前に出る。井上も受けて立ち、最後まで打ち合いを披露した。

　判定の結果、井上の勝利となったが、解説の川尻達也は「いやー、すごいですね。井上選手のセンスも見えたし、金太郎選手の根性ですよね」と両者を称賛。会場からも大きな拍手が送られた。