鈴木京香、コンプレックスを逆手に 「個性的ではないからこそ、逆にチャンス広がった」
女優・鈴木京香がこのほど出演中のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」(月~土曜、午前8時)の取材会に出席し、役への思いや女優業に取り組む姿勢を明かした。鈴木は主人公・永浦百音(清原果耶)の母・亜哉子を演じている。
NHK「おかえりモネ」で主人公・永浦百音(清原果耶)の母・亜哉子を熱演
女優・鈴木京香がこのほど出演中のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」(月~土曜、午前8時)の取材会に出席し、役への思いや女優業に取り組む姿勢を明かした。鈴木は主人公・永浦百音(清原果耶)の母・亜哉子を演じている。
「亜哉子は包容力のある女性。嫁いできた先の母・雅代さん(竹下景子)を尊敬していて、温かい家庭を築きたいと思いながら生活し、子育てに励んできた人」
演じる役を紹介してくれたが、そんな役をどう理解して演じているのか。
「包容力があってたくましい女性ですが、天真らんまんで明るいお母さんとはちょっと違うと、本を読んだ時に思いました。亜哉子も震災で傷ついて悲しい思いをしている。永浦家のような明るくて楽しい家庭じゃない所で育ってきたという設定とも聞きましたので、すべてを素直に何でも楽しくやっているより、みんなの心に飛び込もうと努力している女性のような気がしています。いつも相手のことを理解したいと向きあうような居方(いかた)ができたらいいと思って撮影しています」
明るいキャラからシリアスな役まで幅広く、かつ巧みにこなす。心掛けていることはあるのか。
「仕事を始めたばかりの頃、自分には強烈な個性がないのがコンプレックスでした。いわゆる得意な球があるピッチャーでないというか。いろんな投げ方とかをしないといけないと、20代の頃から思っていたんです。そういう意味では、個性的ではないからこそ、逆にチャンス広がってきた気がします。役が合ってないんじゃないかな、ということを考えないようにしています。お話をいただいたタイミングで、やるべき役と思って、ものおじせずに、やってみようというのは、まずあります」
続けて、映画やドラマを見ることがずっと好きだったことも要因の1つと説明した。
「全く自分の中にない個性や生きてきた軌跡や経験を想像するのが好きなんです。日頃から好きだった映画やドラマのおかげで空想力がついたというか、自分に引き寄せたいという思いからイメージを膨らませることができたのかもしれません」
朝ドラは1991年「君の名は」でヒロインを務め、2017年「わろてんか」にも出演し、今作は3作目。鈴木にとって朝ドラはどんな場なのだろうか。
「『君の名は』の時は放送が1年間でしたから、撮影期間は学校のような感じでした。オーディションで決まったほかの役者さんたちと1週間の特訓期間があったり。収録の前からいろいろ教えてくださいましたから、実際は1年4か月くらいNHKに通ったと思います。大学を卒業して演技の学校に通わせてもらったような感覚。毎日、NHKに通っていると、そのころの気持ちが思い出されて、今も学校みたいです」
もしも4回目の朝ドラの出演オファーが来たらどんな役がいいのか。
「今回の役、亜哉子は竹下さん演じる雅代おばあちゃんを尊敬しています。実際に竹下さんは、柔らかなムードを現場に運んでくださって、とてもあこがれます。いつかおばあちゃん役で、やらせてもらえたらいいですね」