藤原季節、監督の言葉に思わず涙「舞台あいさつで泣くのいやなんだよなぁ」

俳優の藤原季節が14日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた映画「DIVOC-12」(10月1日公開)の完成披露試写会に登場し、感涙する場面があった。

映画「DIVOC-12」完成披露試写会で目頭を押さえ涙をこらえる藤原季節【写真:ENCOUNT編集部】
映画「DIVOC-12」完成披露試写会で目頭を押さえ涙をこらえる藤原季節【写真:ENCOUNT編集部】

南三陸町で一人役作りをした藤原季節 監督の感謝の言葉に思わず…

 俳優の藤原季節が14日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた映画「DIVOC-12」(10月1日公開)の完成披露試写会に登場し、感涙する場面があった。

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「DIVOC-12」は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けているクリエーターや制作スタッフ、俳優を支援するプロジェクトの一環で企画された12本の短編オムニバス映画。藤原はその中で三島有紀子監督が手がける「よろこびのうた Ode to Joy」に出演している。共演は女優の富司純子。75歳の老女と南三陸出身の青年・歩との出会いや不思議な交流を描く。

 三島監督は「藤原季節さんも富司純子さんも、一緒に映画を作りたい2人だった。富司さんは存在そのものが映画みたいな方。その方に、『一緒に同じ熱量で挑んでくれるのは誰やねん!』と思ったときに、『藤原季節だろう』と思って現場に臨んだ」と語った。また、「富司さんは撮影前日に、ご自身の役の住んでいる場所、働く場所、住んでいるアパートをご覧になって、人生を想像して現場に来てくださった。そして実は知らなかったんですけど、藤原さんも一人で南三陸町に行って過ごしてくれたらしい」と明かした。「きちんと『その人の人生を生きよう』と2人がしてくださったのは、監督としてこのうえない幸せ。今、走馬灯のように撮影現場のことを思い出すと本当に感慨深い」と思い返し、声を震わせなから「歩という人間を生んでくださって、藤原季節さん、ありがとうございます」と感謝した。

 監督の言葉を聞いた藤原は、涙をためて目頭を抑え、しばらく沈黙。「いや……、こうなる気がしてたんだよなぁ」と照れながら、「僕は歩っていう人物に出会わせていただいたんで……」と続けるも、再び涙声に。「舞台あいさつで泣くのいやなんだよなぁ」と恥ずかしがりながらかがみこんだ。藤原は「この『よろこびのうた Ode to Joy』は、まさに出会いの映画でもある。三島監督や富司純子さんに出会うことができて、僕自身が救われました」と語った。

 大女優である富司との共演については、「極寒の海で、はいつくばって演技されていた。口や目に砂が入ろうが気にせず演技をする。たくましく強く、でも当たり前に生きていこうとしている姿を見た。演技をする純子さんを見て心が震えました」と興奮気味に語った。

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