1か月で感染収束は可能? ワクチン3回目は必要? 会見で都医師会副会長を直撃

東京都医師会が31日、都内で臨時記者会見を行い、国と東京都からの要請に伴い約2万人の会員が所属する医療機関に1か月間、病床確保や人材派遣などの協力を求めたことを発表した。1か月と期限を設けたことについて、東京都医師会の尾崎治夫会長は「何か数学的な根拠があるわけではないが、そのくらいなら何とか必死に頑張れる。1か月の間に何らかの光を見せてほしい」と行政や都民の協力を求めたが、現実的に1か月で感染を抑えることは可能なのか。集団接種が進むワクチンの効果がいつ出るのか、会見に出席した東京都医師会の角田徹副会長を直撃した。

会見に出席した東京都医師会の角田徹副会長【写真:ENCOUNT編集部】
会見に出席した東京都医師会の角田徹副会長【写真:ENCOUNT編集部】

緊急発表 国と都の要請に伴い会員所属の医療機関に1か月間の協力を要請

 東京都医師会が31日、都内で臨時記者会見を行い、国と東京都からの要請に伴い約2万人の会員が所属する医療機関に1か月間、病床確保や人材派遣などの協力を求めたことを発表した。1か月と期限を設けたことについて、東京都医師会の尾崎治夫会長は「何か数学的な根拠があるわけではないが、そのくらいなら何とか必死に頑張れる。1か月の間に何らかの光を見せてほしい」と行政や都民の協力を求めたが、現実的に1か月で感染を抑えることは可能なのか。集団接種が進むワクチンの効果がいつ出るのか、会見に出席した東京都医師会の角田徹副会長を直撃した。(取材・文=佐藤佑輔)

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――幅広い世代でワクチン接種が進んでいるが、感染拡大が止まらない理由は。

「ワクチンは感染予防にも重症化予防にも効果があります。ただ、100%かからないというものではない。爆発的に感染が広がるなか、感染者の分母が増えれば重症化する人や病床のひっ迫といった問題も起きてきます」

――いつになったらワクチン接種による集団免疫の効果が出るのか。

「今主流のデルタ株は1人から平均5人に感染するほど感染力が強い。実効再生産数を1以下に、つまり1人からうつる人数を平均1人以下に下げられれば感染は減少していく。単純計算で感染する5人のうちの4人、人口の80%がワクチンを打ち終われば、デルタ株の拡大は抑えられます。順調に進めば10月いっぱいで希望者分のワクチンが自治体に行き渡り、11月中には接種が完了すると思います」

――年末にはマスクをしなくてもよくなるのか。

「新規感染者数と重症患者数の推移観察が極めて重要。これが明らかに下がってくれば、以前の生活に戻してもよくなると思います。ただ、ファイザーは2回接種で94%が効きますが、逆に言えば6%の人には効かない。インフルエンザや風邪もはやる時期ですので、もうしばらくマスクは必須ですね」

――3回目以降のワクチン接種は必要か。

「これは必要だと思います。2回目以降の接種をブースターと言いますが、これをすると抗体価が飛躍的に上がる。ただ、時間が経つにつれ徐々に下がってきて、中にはすごく下がる人もいる。欧米では2回目の接種から8か月くらいで3回目の接種を進めています。毎年1回ということになってくる可能性はあります」

――副反応は打つたびにひどくなるのか。

「これはデータが乏しく、まだ分かっておりません。ただ、一度感染した人がワクチンを打つと強く出るという傾向はある。2回目の副反応が強く、心配な場合は接種する前に抗体価を測ってみるのをお勧めします。いずれにせよ、強制ではなくご自身の判断でということになるでしょう」

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