日向坂46、BTS「Butter」を完コピ 新たな魅力にファン衝撃 “ガールクラッシュ”という方向性
人気アイドルグループの日向坂46がBTS(防弾少年団)のヒット曲「Butter」の完コピダンスを披露し大反響を呼んでいる。この企画はフジテレビ系で29日に放送された「FNSラフ&ミュージック~歌と笑いの祭典~第2夜」内の「リクエスト歌謡祭」で実現。ダンス選抜の7人が黒と黄色の大人っぽいパンツスタイル衣装でステージに登場し、キレッキレのダンスで同曲を披露した。
「FNSラフ&ミュージック~歌と笑いの祭典~第2夜」のリクエスト企画に登場
人気アイドルグループの日向坂46がBTS(防弾少年団)のヒット曲「Butter」の完コピダンスを披露し大反響を呼んでいる。この企画はフジテレビ系で29日に放送された「FNSラフ&ミュージック~歌と笑いの祭典~第2夜」内の「リクエスト歌謡祭」で実現。ダンス選抜の7人が黒と黄色の大人っぽいパンツスタイル衣装でステージに登場し、キレッキレのダンスで同曲を披露した。
JIMIN→加藤史帆、J-HOPE→佐々木久美、JIN→佐々木美玲、JUNGKOOK→金村美玖、RM→富田鈴花、SUGA→東村芽依、V→齊藤京子という割り振りで、齋藤はサングラスを放り投げるパフォーマンスを披露するなどVになり切った。7人は「ARMY」(BTSファンの総称)に直接呼びかける人文字も見事に完成させた。ステージ終了後、MCの中居正広は「男性のパフォーマンスを女性が踊るってなかなか難しいですし、使っている筋肉も違うので本当によかったです」と日向坂46のステージをたたえた。
同曲の練習について佐々木久美は「1週間くらいみっちり。すごく難しかったので」と集中特訓を明かし、加藤も「普段はスカートなので、ズボンで踊るということでガニ股にしたりとか、ちょっとだけいつもより猫背にしたりとか意識しました」と新たな経験に目を輝かせた。金村も日向坂46の公式ツイッターで「ラフ&ミュージックにてBTSさんのButterをカバーさせて頂きました。何度も動画を見て、再現できるように沢山練習しました。貴重な経験をありがとうございました」と報告した。
日向坂46といえば、ハッピーオーラ全開のかわいい曲とおそろいのダンスで知られているが、今回はそれとは真逆の難度の高いレトロ・ディスコ調のダンスポップジャンルへのチャレンジ。「『Butter』は同じ拍で刻まないダンスパートがあったりとけっこう難しいのですが、日向坂46の7人はこれを難なくこなしていましたし、BLACKPINKのような強い表情も披露するなど、これまでのイメージを刷新するステージを見せてくれました」(音楽ライター)
このパフォーマンスにネットでは「今までのイメージとは全然違う」「日向坂46では見れないダンスが見れたのうれしかった」「今までのパフォーマンスの中でいちばんじゃね」「日向坂にもこんな感じのかっこいいダンス曲があっても良いかも」「想像してたより100倍良かった」「マジで最高にカッコよかった」「こういう日向坂も見てみたかったので超うれしい」「この子たちを好きになって3年半たちますが、今まで見たパフォーマンスでいちばん衝撃受けました」などのコメントが続々と集まっている。K-POPファンからは「金村美玖さんの表現力がすごい。韓国の大手会社に移籍してほしい」といった声まで上がっていた。
AKB48グループとK-POPについては、3年前に放送された韓国のオーディション番組「PRODUCE48(プロデュース48)」が記憶に新しい。同グループのメンバーが大挙参加したが、歌とダンスより愛嬌(あいきょう)や親近感を重視する同グループのコンセプトもあって、日韓参加者の実力の差がはっきり現れてしまった。審査員から厳しい指摘を受けて泣き出すAKBメンバーが続出する姿は“大惨事”とまで呼ばれた。
その後、同グループから宮脇咲良、矢吹奈子、本田仁美の3人が参加した12人組グローバルアイドルグループのIZ*ONEが2018年10月にデビュー。今年4月に2年6か月の活動期間が満了したため予定通り解散となったが、日本に帰国した宮脇は今月27日に韓国に入国。BTS、SEVENTEENなどが所属するHYBEレーベルズ傘下のSource Musicが来年デビューさせる新グループに合流するのでは、などとも報じられている。
宮脇にとっては再び厳しいレッスンの日々が始まりそうだが、今回の日向坂46選抜グループのパフォーマンスを見ると、何も韓国に行くことだけが実力向上の選択肢ではないようだ。1週間で「Butter」のコピ―ダンスを完成させる実力がもともとあったということであり、1か月間練習を積めばさらに完成度が上がるだろう。
日向坂46のファンが今回の完コピに衝撃を受けている様子はありありと感じられる。このような反響からいえることは、“ガールクラッシュ”型の楽曲についても相当数の需要があるのではないか、ということだ。“ガールクラッシュ”とは、女性が思わずほれ込んでしまうような強い魅力を持った女性を指す。10年ほど前にK-POPシーンから誕生した言葉で、BLACKPINKやMAMAMOO、ITZYなどが代表格として挙げられる。IZ*ONEにも同様の楽曲はたくさんある。ダンスと音楽のクオリティーも高いため今や世界レベルの影響力を持つに至っている。
「今回、日向坂46が世界を席巻するBTSの楽曲のダンスを完コピして大反響を巻き起こしたことは、日本におけるK-POPの定着を改めて示しているだけではありません。グローバルな音楽需要を背景に日本の女性アイドルグループにも、さまざまな音楽スタイルの変化が許容されていくのではないかと思います」(同)。
日向坂46が「FNSラフ&ミュージック」で披露した完コピパフォーマンスはあくまでも企画の一つに過ぎないのかもしれないが、“ガールクラッシュ”という方向性にも大きな可能性があることを今回のステージで証明できたのではないだろうか。