入山杏奈、出演舞台で描かれる東日本大震災 被災地訪問の経験を胸に「元気を届けたい」

体育会系の女子大生・本郷さゆりを演じる【写真:山口比佐夫】
体育会系の女子大生・本郷さゆりを演じる【写真:山口比佐夫】

メキシコ留学を経験して「ハートが強くなりました」

――入山様が演じるに本郷さゆりは、どんな人物ですか。

「活発で体育会系、鳥人間コンテストで優勝を目指している女の子です。東北大学の3年生でインテリなんですが、思っていることをズバズバ言います。さゆりの父・大(宅間孝行)と祖父・穣(モト冬樹)が少し変わった人なので、その家族に囲まれて、しっかり者に育ったのだと感じました」

――役作りでは、どんなことを。

「作品のモデルになった劇場のことを調べたり、鳥人間コンテストの動画を見ています。また、さゆりは東北弁を話すので、東北弁の練習もしています。『歌姫』のときも方言(高知弁)だったのですが、方言の先生に褒められたので、方言には自信があります」

――18年からメキシコに留学していますが、現地で経験を積んで、自分のどんなところが成長したと感じていますか。

「ハートが強くなりました。シンプルに言葉も文化も知らない国に一人で飛び込んで行ったことは、大きな財産だと感じています」

――今後、メキシコではどんな活動を。

「スペイン語の勉強も継続していて、女優業をメインに、モデルやYouTubeでの活動も続けていきたいです。今はシンプルにメキシコの方に日本を知ってもらいたいし、日本の方にメキシコのことを知ってもらいたい、そう考えて活動しています」

――AKB48としての活動は10年以上が経ちました。グループの中では、どんな存在でありたいと考えていますか。

「後輩にいろんな道を示せる存在になれたらいいなと考えています。選抜入りがすべてではなく、AKB48での活動以外にもいろんな仕事があるので、可能性を示せる人になれたら。それこそ、メキシコ行っていいんだ! ではないけど、女優やモデルをやりたいと思ってもらえるような活動をしたいです」

――最後に舞台へ向けての意気込みをお願いします。

「私にとっては5年ぶり2度目のタクフェス出演となり、前回は最年少で周りの方々に支えていただいたのですが、今回は同世代の出演者もいるので、私たちの世代がこの作品を引っ張っていけるような存在になれたらいいなと思っています。5年後、10年後、『天国』が再演されるような素晴らしい作品にしたいので、みなさん、ぜひ、劇場に足を運んでいただけたらうれしいです」

□入山杏奈(いりやま・あんな)1995年12月3日、千葉県出身。2010年にAKB48の10期生としてデビュー。12年、26thシングル「真夏のSounds good !」で初めて選抜入りを果たし、グループの中心メンバーとして活躍。18年からメキシコに移住し、現地のテレビドラマ「L.I.K.E」に日本人キャストとして出演。19年4月、YouTubeに個人チャンネル「Anna Iriyama」を開設し、日本とメキシコの文化を紹介する動画を公開している。

●タクフェス第9弾「天国」
http://takufes.jp/tengoku/

〈キャスト〉
原嘉孝/入山杏奈/浜谷健司(ハマカーン)、大薮丘、広田亮平/モト冬樹、鈴木紗理奈/宅間孝行

〈あらすじ〉
2010年春――。ひなびた映画館“山田劇場”の事務所に忍び込んだ高校生・島村龍太郎(原)は、ひょんなことからこの映画館で働くことに。かつては芝居小屋だったこの劇場、今は社長の本郷大(宅間)が、妻の理香子(鈴木)、父の穣(モト)と共に移動映画上映会や演歌の興行で生計を立てていた。まさにこの日は年に2回開催される「ヤマゲキがんばれ会」のイベントの開演直前。龍太郎はバタバタと大慌ての舞台裏で、東北大学に通う大の娘・さゆり(入山)にバッタリ出会い、心奪われ……。それから1年、怒涛の日々を過ごす山田劇場は、2011年の春を迎える。

〈公演スケジュール〉
名古屋公演・名古屋市公会堂 10月22日~10月24日
札幌公演・道新ホール 10月29日、10月30日
新潟公演・りゅーとぴあ劇場 11月6日
仙台公演・電力ホール 11月20日
大阪公演・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ 11月24日~11月28日
東京公演・サンシャイン劇場 12月1日~12月12日

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