NHK大河ドラマ「麒麟がくる」華やかな色使いの狙いとは…制作統括に聞く

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の第2話が26日に放送される。放送に先駆けて、制作総括を務める落合将氏が第1話に寄せられた反響や第2話の見どころについて語った。

「麒麟がくる」【写真提供:NHK】
「麒麟がくる」【写真提供:NHK】

初回から大反響…第2話の見どころも

 NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の第2話が26日に放送される。放送に先駆けて、制作総括を務める落合将氏が第1話に寄せられた反響や第2話の見どころについて語った。

 落合氏が「みなさんが『アレッ?』と思ったかもしれない」と言うのが、第1話で大河ではおなじみの大規模な合戦シーンがなかったことだ。その狙いについて落合氏は主人公・明智光秀への視聴者の感情移入を優先させたと言う。落合氏いわく「エピソード0」という第1話に対しては多くの好意的な感想が寄せられ、「合戦シーンがあるわけでもなく、本当に普通の青年が普通に旅をしているだけ。それにとても深く入って見ていただけたと思う」と頷いた。

 さらに「普通だと、本能寺から始まって子役から入って…、(放送枠が)70分なら50分くらいから大合戦があって……という風に想像すると思うのですが、ことごとくそれを裏切った。それでも『すごくおもしろかった』と言ってもらえたのが嬉しかった」と新たな取り組みに手応えを感じたようだった。

 今回の大河「麒麟がくる」では、4Kで撮影することを含めた映像美や色彩美など、これまでにない華やかな画が話題に。特に登場人物の衣裳の華やかな色彩は第1話終了後も大きな話題を呼んだ。落合氏は「考証的にどちらが正しいかは置いておいて」と前置きをした上で、「セットの建物は現代と違い、地味で暗い。ちょっと沈んだ(色の)着物を着た人間が出てくると、正直誰なのか見分けがつかない。青いとすぐに『光秀だ』と分かる。色で人間を認識して目で追うことができる」とその意図を説明。大河ドラマの限られた制作環境の中でも、登場人物を視認しやすくする工夫がなされているようだ。

 第2話は、光秀(長谷川博己)が鉄砲を手に美濃に戻るシーンから始まる。しかし、光秀の主君・斎藤道三(本木雅弘)と敵対している尾張の織田信秀(高橋克典)の大軍が美濃を侵略しようと約2万の軍勢を率いて進軍していた。対して約4000の兵で迎え撃つ道三。厳しい局面を迎えたが、道三にはある秘策が。合戦に身を投じた秀光は、戦の中である思いを抱くようになる。落合氏は「プロローグの後編として、見ごたえのあるものになっていると思います」とファンに呼び掛けた。

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