【ズバリ!近況】79歳“東洋の魔女”は息子3人、孫8人 夫の介護しながら大阪・枚方の自宅で五輪観戦
新型コロナの感染者が増えないよう願っている
新型コロナウイルス感染症もあって、病院と買い物以外はどこも出かけられませんから、「今は何もできないんだ」とあきらめの心情です。電話でお友達とおしゃべりして気晴らししています。“東洋の魔女”として一緒に戦った半田(百合子)さん(81)とも、ときどき電話で話していますよ。半田さんは京都に住んでらっしゃって、ご主人の介護もしていらしたから、「大変やけどがんばらなあかんよ」「こうしたらいいよ」って励ましていただいています。相手を思いやる気持ちも、大松先生がバレーを通して私たちに残してくれたんやと思います。
今回の五輪については、何も話すことはありません。コロナにかかっている人がたくさんいる中で開催してますから、この後、どれだけ感染者が出るのか……。東京の感染者数が午後4時45分に発表されますから、毎日、午後5時15分になったらスマホを見て確認し「これ以上増えませんように」と願うばかりです。国中が一つになってフィーバーしていた64年の東京五輪のときと今の空気では、天と地ほどの差があり寂しいです。でも、菅総理は“東洋の魔女”の試合を見られ、「あのときの感動を忘れられない」と言っておられました。今回も選手の皆様は国民にきっと感動を与えてくださると思います。
テレビ中継は主人の通院や、掃除・洗濯などの家事を後回しにはできませんから、うまく時間が合うかなあと思っていましたが、ちょうどタイミング良い時間帯に放送されているので、開会式や男子バレー、女子バレーを見て応援しています。あとは、男子陸上100メートル決勝が楽しみです。展開の早いスポーツが好きなんです。
□松村好子(まつむら・よしこ) 1941年12月9日、大阪生まれ。現姓:神田。中学生でバレーボールを始め、バレーの名門・四天王寺高校時代はキャプテンでエースアタッカーを務めた。高校卒業後、日紡貝塚(大日本紡績貝塚工場)に入社し故・大松博文監督率いるバレー部へ。62年の世界選手権、64年の東京五輪で優勝。“東洋の魔女”の主力メンバーとして活躍した。65年退社。68年、4歳上の会社員と結婚。3男に恵まれ孫8人。