西島秀俊が朝ドラで演じる気象キャスター、表に出ていない設定「心の傷を負っていて」
NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」(月~土曜、午前8時)に気象キャスター・朝岡覚役で出演する俳優・西島秀俊が、このほど取材会に出席し、作品や役への思いを紹介した。
NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」で気象予報士・朝岡覚を熱演
NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」(月~土曜、午前8時)に気象キャスター・朝岡覚役で出演する俳優・西島秀俊が、このほど取材会に出席し、作品や役への思いを紹介した。
西島はまず役作りについて触れ、「まだ、表にはなっていませんが、朝岡もやはり心の傷を負っていて、人が何か傷を負っていることに敏感に感じ取る能力を持っている人物。その傷に寄り添う力のある人だと思って役を作っています」と説明する。
また、安達奈緒子さんの脚本にも言及。「言葉が優しいです。あと、繊細に書かれているので、不用意に変えると、ここ絶対につじつまが合わなくなるんですよ、これは実は肝だから、こっちにつながっていくんですよ、というように、遠い先にこの一言が効いてくるとか、いろいろ考えられていて、あのときのあの会話はここにつながってくるんだ、と先になって気付くこともあります。誰よりも丁寧に深く脚本を書かれる方。非常に信頼しています」と語る。
ドラマのスタート当初、NHK「あさイチ」で、司会の「博多華丸・大吉」の華丸が、劇中の朝岡について刑事ドラマの印象が強いせいか「潜入捜査官かと」と番組内で発言し、西島が共通の知人を介して「僕は潜入捜査官じゃないよ」と華丸に連絡したことがあった。
「ドラマのオンエアと『あさイチ』はセットで見ているので。違いますよと伝えておこうと思って。まさか番組で言われるとは思わなくて。ちょうど仲がいいという友だちがいたので、伝えておいてよと言ったら、番組を介してのコミュニケーションみたいになったんです。あまり、いろいろ言わない方がいいですかね(笑)」
また、主人公・百音が気象予報士試験に合格し、上京後の東京編も紹介。「東京編では、どんどんモネが進化していくので楽しみにしていただきたい。今まで彼女が持っていたけど発揮していなかった本当の才能というか、気象にまつわることでのアイデア、新しい発想、気象自体の面白さにのめり込む感じとかが、これから出てきます。もはや別人のよう。若手はみんな頼りになるメンバーになっていて、朝岡も全部任せましたという感じになっています。その変化も楽しみにしてください」とコメントしている。
今回、気象キャスターを演じることで気象予報士に対する意識の変化もあったようだ。「天気を予報して伝えることが、僕たちがイメージする気象予報士の仕事ですが、実際はスポーツ気象とか、たとえばラグビーの試合で、この日、この会場ではこういう風が吹くから、こういう作戦がいいとか、スーパーマーケットの品ぞろえをどうするか、高速道路で通行止めをするか、しないかとか、知らないうちに生活と密着している。僕自身もこの役を頂いて勉強する中で気象情報が生活にかなりの影響を与えていると感じています。気象情報というものが今まで以上に重要なものになっていくと個人的には思っています」と力を込めていた。